野球界にとって大きな改革〜日本代表候補選手の計測データ公開〜

こんにちは
BASEBALLFUTUREの
依田徹平です。

野球界大改革

本日2021年9月17日野球界にとって大きな改革が行われました。
それは日本代表候補選手の計測データ公開です。

社会人の日本代表候補の投手の球速やボールの回転数、野手の打球速度やスイング速度、飛距離などが一般に公開されたのです。世間ではもしかしたらそれほど大きなニュースにはならないかもしれませんが、日本の野球がこれからさらに発展していくためにはとても重要なことで大きな改革であったと思います。

 

BASEBALL FUTUREとしても野球選手のデータオープン化は今後の未来にとって重要だと考え昨年よりデータベーススシテムサービスの運営を開始し全国的に広めていきたいと活動をしてきました。(現在150名登録済み)詳細情報はこちらから

なぜデータのオープン化が重要なのか理由は3つ

  1. 測定の習慣化
  2. 勝利至上主義からの脱却
  3. 野球の魅力UP/野球の普及につながる

それぞれ解説をしていきます。

1.測定の習慣化

トップ選手のデータを公開することで、同じカテゴリー(この場合は社会人野球)の選手はその数値を意識して追いつき追い越せるような努力をする流れができていきます。そのためにはまず測定をし自分の現在地・基準を作ることが大切です。その基準が公開されたデータと比較して劣っているのであれば、その項目を強化するための練習をするようになるでしょう。

例えば投手の場合、公開されたデータに対して自分の球速が劣っているのであれば球速を伸ばすための練習を取り組むようになりますし、野手の場合はスイングスピードが劣っていればその課題を克服するための練習をするようになるでしょう。

そして大切なことは練習した成果が出ているかどうかを再測定によって確かめることです。成果が出ていなければ練習方法や強度を変更するなど改善が必要になります。もし成果が出れば成長を実感することができるので「練習をすれば上手くなる」ということが客観的数値によって実感できるので練習に対するモチベーションが上がってきます。

 

ではもしデータが公開されていなければどうでしょう。

このように自分が上手くなったのかも、分からず闇雲に練習をするしかないので練習に対するモチベーションを保つことが難しくなります。心理学的にもモチベーションを上げるもっとも効率の良い方法は成長を実感することだそうです。ゲームのレベル上げがまさしく良い例でステータスを上げるためにどんどんと時間を費やしてしまいます。

野球は逆にモチベーションを低下させてしまう要因がたくさんあります。試合でノーヒット、エラー、フォアボール連発などを試合でしてしまい「よしもっと練習しよう」となる人は珍しいでしょう。むしろホームランを打ったり、完封したりファインプレーをする方が「もっと上手くなるためにもっと練習しよう」となりやすいです。

野球はどんなに練習をしてもミスをしてしまうものです。そのため、試合結果によって一喜一憂してしまいますが悪循環にはまるとモチベーションを維持できずに、意図のない長時間練習やランニングなどに耐えきれなくなってしまいます。

しかし測定の習慣がついていれば

「球速が上がった」
「足が速くなった」
「遠投が伸びた」
「スイングスピードが上がった」

と成長を実感することができます。

この実感により試合で結果が出なくて一時的にモチベーションを落としてしまっても練習をすれば上手くなると感じることができるようになるのでモチベーションが高まります。

「球速を上げるため下半身強化の練習をしよう」
「足を速くするためにダッシュを全力で頑張ろう」
「肩を強くするためにストレッチやインナー強化をしよう」
「スイングスピードを上げるために素振りを毎日頑張ろう」

その結果数値が上がっていけば試合での結果もついてくるようになるのでさらにモチベーションを高めることにつながっていくでしょう。

2.勝利至上主義からの脱却

日本の野球はトーナメントで行われることが多いため、負けらえれない一発勝負を制するために情報を隠す傾向にあります。これがまさしく勝利至上主義で日本野球界の成長を止めてしまっている要因です。もちろん高校野球のように一発勝負のトーナメントだからこそ輝く舞台もありますし私も甲子園は好きです。

しかし過度な勝利至上主義によって選手が酷使されてしまい成長に影響が出てしまうという問題も出てきています。

このまま勝利至上主義を貫き情報公開を恐れていては育成を優先させるアメリカとの差は埋まらず日本野球のレベルは世界から遅れてしまうことでしょう。実際野球の母国アメリカではすでに様々なデータが選手ごとに数値化されアマチュア選手に至るまで成長や将来のために計測データが共有されています。

以前ダルビッシュ投手が 自身のユーチューブチャンネルでラプソードによる数値を公開している動画が話題となりました。現役選手が自らデータを公開するということは異例かもしれませんが、それでもダルビッシュ選手はデータのオープン化に前向きです。

(クローズアップ現代より)

秘密主義の野球界ですが私はダルビッシュ選手の例を見ても情報を公開したからといって大きなマイナスはないように思います。実際選抜甲子園で優勝したチームはライバルチームにかなりのデータや情報が渡りますが、それでも夏の甲子園に出場してきます。

今回の社会人野球選手のデータ公表を受けて日本のアマチュア野球界も勝つために情報を伏せるのではなく、日本野球全体のレベルを上げるためにあえて情報をみんなで共有していく方向に進んでほしいと思います。

3.魅力UP/野球の普及活動へ

データのオープン化により測定の習慣がつき、全選手が目標となる数値目標を持つことができると、自ずと日本の野球界のレベルは高まっていくことでしょう。野球のレベルが高まるということはそのまま野球という競技そのものの魅力UPにつながります。今年でいえば東京オリンピックでの金メダル、大谷選手による二刀流の大活躍により少なからず次世代の子供たちに魅力が伝わり野球界の活性化につながっています。

(NHKニューズより)

今後も日本球界のレベルが上がり、WBC3回目の優勝、プレミア12の連覇、MLBで多くの選手が大活躍となれば「野球をやりたい」という子供たちも増えていくことでしょう。

野球人口の減少に歯止めがかからない今、日本野球の未来を作るためにも今回のデータ公表の改革が大きな一歩となることを願っています。

野球の未来を創る

BASEBALL FUTUREでは冒頭にお伝えした通り野球選手のデータベースシステムを運営しています。(ご利用は無料)このシステムは小学生から社会人野球にいたる選手が個人アカウントを作り身長や体重、遠投、50m走、スイングスピード、球速、柔軟性などを登録することで同じカテゴリー内での平均値やランキングを確認できるものです。(現在150名登録済み)

米子北高校野球部選手データ↓

またチームで利用することでチーム平均やチーム内ランキングを表示させることも可能です。

このサービスの目的は
・測定の習慣を作ること
・勝利主義からの脱却
・野球の普及活動(収益の一部を普及活動に還元)

サービスの発展には多く選手のデータを集めることが大切ですが、同時に情報公開への理解や全国のチーム、連盟の皆様のご協力が必要です。もし活動やサービスにご賛同いただけるチーム、団体、連盟の関係者の方がいらっしゃいましたらぜひご連絡ください!

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