捕手配球とは?part2~打者のタイプ分け~
こんにちは
BASEBALL FUTURE
(ベースボールフューチャー)です。
前回、捕手の配球について、考え方の概要をお伝えしました。
今回は打者の観察について、詳しくお伝えしていきます。
まずバッターの傾向をフォームから推測します。
スイングに無駄がないか?
苦手そうなコースはないか?
突っ込んできていないか?
例えばフォームを見て、上体が伸びきっているような選手は、低めやインコースを苦手としていることが多いです。
逆にオープンスタンスの選手は、インコースを振りやすいためインコースは危険かもしれません。
しかしタイミングが速い選手に対しては、それを逆手にとり、インコースに遅い球を投げることで
ファールをとり、ストライクを稼ぐことができるかもしれません。
次に打順です。
良いバッターは上位に集中しており、特に一番とクリーンアップには注意が必要です。
大切な考え方は、全員を完璧に抑える必要はないということです。
長打などのリスクを回避し、ランナーを出しても、9人の中でピッチャーとの力量を考えて、打てそうにいないバッターがいれば、そこで勝負をすれば良いのです。前の打席の結果などを考えながら、2順目以降は、どのバッターでアウトを取っていくのかを冷静に見極めます。危険なバッターには長打にならないように、際どいコースやアウトコースや低めなどを丁寧にせめていく配球をしましょう。
そして最も重要なこととして、打者のタイプを知ることがあります。タイプは大きく分けて4つです。
・球種を絞ってくるバッター
・コースで絞ってくるバッター
・一球ごとに配球を読んでくるバッター
・全てのボールを打ちにくるバッター
何も考えずに全てのボールを打ちにくるバッターは、様々な球種を投げる中で、苦手なコースや苦手な球種を見極めることができれば、一試合全てそこをついていけば抑えることができるでしょう。
しかし、稀に全てのボールに反応ができてしまうがゆえに、全てのボールを打ちにくる天才的なバッターもいるので注意しましょう。
球種を絞ってくるバッターは、速球系と変化系のどちらに球種を絞ってきているのか見極めましょう。
甘いボールを反応せずに見逃してきた場合は、その球種を狙っていなかった可能性があります。
その場合はその球種でせめていったり、決め球に使っていきます。
もちろんその球種ばかりを投げていれば、相手に読まれたり、球種に慣れてきてしまいます。あえて相手の狙い球を厳しいコースや、ボール球に投げることで手を出させたり、ファールを打たせたりしてカウントを稼ぎます。
このように球種を絞ってくるタイプの選手には、狙っている球種を探ることを心がけましょう。また球種を絞ってくるバッターでも、良い選手ほど甘い球であれば、狙っていなくても簡単にヒットを打ってくるので注意をしておきましょう。
一般的にはストレートを狙って、変化球に反応するバッターが多いですが、中には変化球を狙って、真っ直ぐに反応をする選手もいるので警戒しましょう。
次にコースで絞ってくる選手です。インコース狙い、もしくはアウトコース狙い、さらには打者有利のカウントで真ん中だけを思い切って狙ってくるバッターもいます。
こうしたコースで狙いを絞ってくるバッターは、一球一球のボールに対する打者の反応で狙いを見極める必要があります。例えばインコースの速球に対しても変化球に対してもスイングや反応をしてきた場合や、アウトコースに一切反応をしてこなかった場合は、インコースに狙いを絞ってきている可能性があります。
この場合はインコースは見せ球、もしくはファールを打たせるような厳しいコースをせめ、基本的にはアウトコースで勝負をするようにしましょう。
最後に一球ごとに配球を読んでくるバッターです。
このタイプは捕手であることが多いですが、ピッチャーでも同じように配球を読んでくるバッターがいます。こうしたバッターの場合は、「分かりやすい配球」は避ける必要があります。
例えば2球続けて変化球をボールにした後のストレートなどは、配球を読まれて狙われやすく、その裏をつく配球をする必要があります。
上手く裏をつくことができれば、多少甘いコースであっても、見逃したり空振りをしてくれるので、思い切ってサインを出していきましょう。
基本的には2ストライクに追い込まれれば、狙い球を捨てて、全てのボールに反応をしてきます。
それによりボール球の変化球でも手を出してくるのですが、狙い球を捨てたことで、こちらが安全だと思っていたボールを打たれてしまう可能性もあります。2ストライクを取った後は、投手有利でもあるので、焦らずに余裕を持った配球を心がけましょう。
対戦相手のデータがない場合は、一巡目でどれだけデータを集められるかが重要です。
一球ごとの反応や、振ってきたボール、打席結果を参考にしながら、根拠のある配球を後半戦にすることができれば、チームを勝利に導くことができるでしょう。
前回の最初にもお伝えしましたが、配球は結局のところ結果論であることは間違いありません。
しかしそれでも確率を考えた根拠ある配球を心がけていくことがチームの勝率を高めることに繋がります。あなたも「勝てる捕手」を目指して根拠のある配球を行なっていきましょう。