継投のタイミング

こんにちは
BASEBALL FUTURE
(ベースボールフューチャー)です。

以前、日本のプロ野球の試合では、先発投手は1試合を1人で投げ抜き完投、完封して勝つのが役割とされていました。これがエースとしての美学でもあったわけです。

メジャーリーグでリリーフピッチャーによる中継ぎ、抑えの分業制が普及、浸透してくるにつれ、日本でも投手陣の分業制が進みました。今ではどのチームも「勝利の方程式」として、リリーフエースやワンポイントリリーフ、そして守護神と呼ばれるクローザーへと継投して1試合を戦うのが当たり前となりました。

そのため今のプロ野球では、先発投手が完投や完封するのはよほど調子が良いか、試合展開的に継投ができないロースコアの展開に限られるし、基本的にはリードしている展開でも、100球前後の球数で継投に入るようになっています。
プロ野球であればリリーフ専門のピッチャーが複数揃っているため、対戦相手との相性や試合展開に応じて、より抑える確率の高い投手を次々と送り込むことができます。

高校野球界にも継投の流れ

高校野球界でも、最近では球数の問題や一人の投手を酷使してしまう懸念から、複数の投手の継投で勝ち上がっていくスタイルが増えてきました。甲子園で勝ち上がるチームはこの傾向が顕著です。

しかしプロ野球と違い、恒常的に二番手三番手のピッチャーを、エースピッチャーと同じレベルで揃えることは難しいことでしょう。
また、実際のところ継投のタイミングというのは監督として、勝敗を左右するような、とても難しい采配の一つと言われています。

この継投について考えたいと思います。
継投で考えるべきことは、残りのイニングをどのように抑えるかということです。
あまりにも早く継投に入ってしまい、二番手投手が打ち込まれてしまった場合、その次のピッチャーが用意できていなければ、その後の守備は崩壊してしまい、大量失点の恐れがあります。

逆に先発投手を引っ張りすぎてしまうと、球数が増えてきたあたりで球速やキレがなくなり、打ち込まれてしまうこともあるでしょう。
エースを軸に戦っていくスタイルであれば、エースでいけるところまでいって、打たれ始めてから継投に入るのがベストだと思います。
しかしこの場合の継投は、苦し紛れのそれであり、決して良い継投とは言えません。

こうした戦い方をしているチームは、結局大事な試合であればあるほど、エース一人に頼り、球数が増えても完投させてしまうことでしょう。

良い継投とは?

しかし今後のことを展望すると、選手ファーストの流れが進み、球数制限がいずれは導入されることでしょう。
その際には、チームとして継投の戦いかたを確立しておくことが必須となるでしょう。

重要となるのは、それぞれの投手の特徴を知っておくことです。
例えば先発ピッチャーはどれくらいの球数を投げると球速や球質が落ちてくるのか?
これは試合結果の経験則から推測する方法と、実際に球速を測る方法があります。

経験則では、球数がどれくらいになってから失点が増えるか?四死球が増えるか?被安打が増えるか?
これらのデータを収集しておくと、ある程度継投のタイミングが見えてくるでしょう。
また継投を予定する投手も、それぞれの特徴を知っておく必要があります。

リリーフピッチャーは、短いイニング限定で投げるスピードボールが何球持つのか?
または先発で投げるのと同じような、ペース配分で投げる第2先発のような継投の場合は、どれくらいのイニングを投げ切ることができるのか?

先発ピッチャーから早い段階で継投に移る必要が出た場合は、第2先発のピッチャーに継投する前に、ワンポイントでショートイニングをつなぐことができるリリーフピッチャーがいると、とても心強いでしょう。

このように試合展開によって、ワンポイントのピッチャーが先にいくケースや、2番手投手が先に行くケースなどを、チームとして確立できていると、選手たちはとても戦いやすく、投手も心の準備がしやすいと思います。

立ち上がりに不安があるリリーフピッチャーの場合、イニングの頭から投げさせるよりも、1アウトもしくは2アウトをとってから継投に入った方が心理的に投げやすいでしょう。予定していた継投のタイミングがきても、先発ピッチャーにまだ余力がありそうであれば、1アウトもしくは2アウト引っ張って投げてもらうとスムーズな継投につながることでしょう。

まとめ

継投のタイミングは、試合展開と投手それぞれの特徴で決まり、投手の特徴をデータや経験則から考慮した上で、それぞれの試合展開に合わせた戦い方をチームごとに作り上げていくことが大切です。
当たり前ですが普段やっていないことをいきなり公式戦でやっても選手は混乱してしまうので、練習試合や紅白戦から継投での戦い方にチームとして慣れていくことが重要だと思います。
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