ピッチャーの総合力は何で決まるのか?
こんにちは
BASEBAL FUTUREです。
(ベースボールフューチャー)
ピッチャーの評価を語るとき、「ピッチャーとしての総合力」というフレーズがよく使われます。「総合力」とは一体どのようなことを指すのでしょうか?また総合力がないとどうなってしまうのでしょうか?
最初に考えたいことは、総合力が何かということです。
総合力に当たる正式な定義は実のところありませんが、当てはまりそうなものを考えていくと。以下の項目が上げられそうです。
・球速
・コントロール
・変化球
・スタミナ
・フィールディング
・牽制
・クイック
・状況判断
・配球
・修正力
球速、コントロール、変化球、スタミナの4項目は、ここでも上位にあげるように、ピッチング評価の重要項目として意識されやすく、また分かりやすいものだと思います。
多くの選手がこの4つを高めようと練習し、また見る側としても重視して、ピッチャーとしてのざっくりとした評価を下すでしょう。しかしこうした項目はあくまでもピッチャーとしての能力の一部に過ぎないのです。もちろんこの4つが優れていなければ良いピッチャーにはなれないのですが、これが優れていたとしても、試合に勝てるピッチャーとは限らないのです。
そこで大切なのがピッチャーとしての総合力という考え方なのです。そこでは、5項目以降が大事になってきます。例えばいくら良いボールを長いイニング投げられたとしても、フィールディングに難があれば、そこを相手に集中的に攻められたり、クイックができなければ、簡単に盗塁を許してしまったりするため、打ち込まれていないにも関わらず、失点してしまい、気づけば試合に負けることになりかねないのです。上位4項目以外での不得意をなくすことが、負けないピッチャーになるためにはとても必要なのです。
つまりピッチャーとしての総合力とは、負けないピッチャーと言い換えることができると思います。総合力の高いピッチャーであれば、仮に本来のピッチングの調子が悪い時でも
牽制でカバーしたり、フィールディングで自分を助けたり、また時には瞬時の状況判断で
ピンチを最小失点で防ぐことができたりします。
ピッチング能力、球速や変化球に現在のところ自信がなかったとしても、ピッチャーとしての総合力であるフィールディングや牽制、クイックや配球を磨くことで、打たれたとしてもそこまで大量失点はせずにすみ、結果的にチームを勝利に導くピッチャーとなることができるでしょう。
こうした総合力は中学→高校→大学とレベルが上がっていくにつれ、重要度が高まっていきます。どんなに良いボールを投げれても、バント処理ができないピッチャーを負けられない一発勝負のトーナメントで登板させることができるでしょうか?
おそらく答えはNOでしょう。
チームからも信頼され、勝利に導くピッチングをするため、さらには自分自身を助けるためにも、ピッチングだけではなく勝てるピッチャーとしての総合力を高めていきましょう。