勝つためには戦術を共有・浸透させる必要がある 高校野球

こんにちは
BASEBALL FUTUREの
依田徹平です。

前回は甲子園常連校になるために必要なステップ、大会実績やスカウトについてご紹介しました。今回はその大会実績を作るために重要な勝つための戦術理解についてお伝えをしていきます。

勝つための戦術理解

攻撃面

野球で勝つために重要なことは選手個々の能力はもちろんですが、それだけではなくチームとしてどうやって戦うかという戦術です。攻撃面でいくら4番打者タイプを1~9番まで揃えたとしてもチームとしては上手くいかないことの方が多いです。ましてや高校野球のように一発勝負のトーナメントとなるとスラッガータイプばかり集めてしまうと思わぬところで足元を掬われてしまいます。

金メダルを取ったオリンピックではスラッガータイプばかりを集めたようにも見えますが、日本代表レベルともなると長打だけを打つのではなく、状況や与えられた打順によってつなぎのバッティングや盗塁、バントなどの小技や堅い守備もハイレベルで実現できてしまっているので例外といえるかも知れません。

1~9番の中で出塁をして足を活かす選手、ランナーを返したり長打でチャンスを作る選手、小技やつなぎのバッティングができる選手。など選手それぞれに適性がありますが、その適性を指導者も選手自身も理解していなければどうなるでしょう。出塁させたい走力のあるバッターがバットを振り回しチャンスができない、チャンスを広げたい場面で意図のないバッティングをしてダブルプレー、長打を期待する2死の場面で当てただけのシングルヒット。これでは勝てる試合も勝てません。選手の適性を見極め、その長所を伸ばしてあげること、さらに場面ごとにどのようなバッティングがベストなのかをチーム方針として叩き込む必要があります。

チーム方針は指導者や集まってくる選手のレベルによって考え方が変わるので、正解というものはありませんが、イニングやアウトカウント、点差、塁状況によって、どの方向に打球を飛ばすのか?どのカウントで打ちに行くべきなのか?などのチームとしての戦術は決めておくべきでしょう。

また走塁面ではリード・盗塁・帰塁・サインのバリエーション・状況判断など基本を理解できていない選手が多いので徹底的にチームの方針を示しておくべきだと思います。

具体性がなく当たり前のことと思うかも知れませんが、経験上弱いチームほど、こうした方針や戦い方を選手に示していないチームが多く、ただ集めた選手に適当な打順を与えて行き当たりばったりの攻撃をさせてしまっているケースが多いです。これではミスをした時に反省のしようもなく選手の調子がたまたま良い時には勝ち、悪い時には勝てないという弱いチームの典型になってしまうでしょう。

一方、勝てるチームはこうした戦術を徹底し、全選手がそれを理解できているからこそ調子が悪くても、相手投手のレベルが高くても「1点」を無駄なく取ることができるので勝率が高くなるのです。

守備面

守備面は攻撃面とは逆で、いかに「無駄な1点」を防ぐかが重要となります。点差、試合展開、塁状況、アウトカウント、バッターの打球傾向などを整理して状況別にどのような守備体系を取るのか?相手のバントやエンドラン、トリックプレーをどのように防ぐのか?誰がどこにカバーに入るのか?をまず示してあげてください。あとはその精度を高めるためにとにかく時間を割くことでミスを減らしていきましょう。

甲子園を見ていても意外と基本的な守備体系が理解できていないケースがあります。

例えば2死ランナーなしの場合基本であれば長打警戒をするべきです。なぜならば2死をとっているので、シングルヒットを連打されても失点する確率は低いですが、ツーベースを打たれた場合、次のバッターがシングルヒットを打ちランナーが還ってくる確率が上がってしまうからです。

そうしたリスクを防ぐためにファーストとサードはそれぞれ1塁線,3塁線に寄っておき外野手も少し定位置より下がっていても良いと思います。

その他には1点差で勝っている9回裏2アウト1,2塁の場面。この場面は1点を守り切れば勝ちとなるので外野を前進させて2塁ランナーを刺しにいきたい場面ですが,それよりも1塁ランナーを還してしまうとサヨナラ負けとなってしまうので外野はとにかくバックして1塁ランナーを返さない守りをする必要があります。

こうした守備位置は試合中にベンチからも指示が出せるので問題ないと思うかも知れません。しかし、細かい意図までは試合中に伝えることはできないので、選手がなぜ長打警戒なのか?なぜバックする必要があるのかを理解していないがために正しいポジショニングを取ることができずに負けてしまうこともあります。

先程のケースでいうと「1塁ランナーのサヨナラを阻止するために外野はバック」と理解していれば極端に後ろに守ることができますが、「長打を打つ選手だから外野はバック」という認識でいると微妙に守備位置が浅くなってしまいます。その結果フェンスギリギリの打球を捕球することができず、負けるというシーンが実際にセンバツでありました。

こうした戦術は選手が意図を正確に理解してこそ実践で役に立つのでこちらも徹底して叩き込んでおく必要があります。

戦術・方針を示す重要性

勝つための戦術理解と言いましたが、実はそんなに特殊なことはありません。確率や傾向に基づいて適切な動きを徹底して選択していくことが重要なのです。こうした戦術や方針はチームによっては微妙に異なりますが、基本的な部分ではそう変わりありません。基本ではありますが時間がかかる上にチーム方針をまとめるのが大変なため疎かにしがちで小学校でも中学校でも高校でも教えないケースが多いです。

問題なのは教えていないにも関わらず試合でミスをすると「そんなことも分からないのか」と怒られてしまうことです。失敗から学ぶといえば聞こえはいいですが、予め何が良く何が悪いのかを伝え、練習した上で試合に望んだ方が吸収は早いと思います。

甲子園常連校になるにはそうしたチームの文化を作り上げることも大切なので、この機会にチームの伝統・基盤作りとしてまとめておき新チームからでも徹底していくことをお勧めします。そしてできればこうした戦術理解は1年生の内に全てを理解し、徹底して練習をさせることをお勧めします。

なぜならば2年生以降は試合でそれを実践できるかを試す必要があり、さらにそれ以上に2,3年生はフィジカル面やテクニック面で個々の能力を伸ばすことに注力して欲しいからです。

次回はその選手育成としてのフィジカル面とテクニック面についてお伝えをしていきます。





 


 


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