メジャーで2023年シーズンから採用される新ルール
こんにちは
BASEBALL FUTUREの依田徹平です。
野球というスポーツが誕生してから100年以上が経ちますが、そのルールは年々改正されています。もちろん基本的な軸となるルールは変わっていないのですが、技術や戦略の変化、そして興行的な面でルール改正が余儀なくされるのです。
例えば今やメジャーでもスター選手となった大谷選手の二刀流を容認するために今シーズンから新たにできたのがピッチャーとして登板する日にDHとしても打席に立ち、ピッチャーを降板した後でもDHとして試合に出場し続けることができるというまさに大谷のためにあるようなルールです。
これは人気が低迷してきていると言われるMLBにおいて二刀流を高いレベルで実現する始めてのプレーヤーである大谷の活躍をもっと増やすし人気を取り戻したいという極めて興行的な新ルールと言えるでしょう。
来シーズンからメジャーで採用されるルール
さてではどのようなルールが来季よりメジャーリーグで採用されるのかをご紹介していきます。
・ピッチクロック
・守備シフト禁止
・ベース拡大
ピッチクロック
近年メジャーでは試合時間が長時間になることが目立ってきました。1試合平均が3時間を超える段階まで来てしまいました。サッカーやバスケットボールなど時間でしっかりと終わる競技に比べると時間制限のない野球は5時間以上続くこともあり、ライトな層からすると観る方の負担が大きく野球離れが進む要因とされています。
もちろん9回2アウトからの逆転など、時間切れがないからこそ見られる感動も野球の魅力の一つなので全てを否定することはできませんが、少しでも時間を短縮する方向へ進まざるを得ないのが現状です。
そこで取り入れられるのが「ピッチクロック」簡単にルールを説明をすると
投手はランナーがいない場合ボールを受け取ってから15秒、ランナーがいる場合は20秒以内に投球を行う必要があるというもので、違反をした場合は1ボールとなってしまいます。
また
・タイマーが残り9秒になる前の保守はホームベース後方にいなければならない
・打者が交代する場面では30秒以内
・イニング交代か投手交代の場面では2分15秒以内
といったように細かく時間が定められています。
ここまでならば気をつければ問題はなさそうですが、問題は牽制です。
牽制にも回数制限が設けられることになりました。具体的には1打席中に2回までは牽制のためにプレートを外すことができる。その度にピッチクロックは20秒に戻されるが,3回目の牽制球を投げた場合、走者をアウトにできなければ、投手はボークを宣告されてしまいます。
つまり一打席中に何回も牽制が投げられないということです。例外は走者が進塁に成功した場合で、その時は牽制球の制限が2回に戻されます。
もちろん打者側にも制限が設けられます。
ピッチクロックが残り8秒になるまでには打席に入らなければならず、タイムをかけられるのも1打席に1度だけとなります。違反をした場合は1ストライクとなります。
守備シフトの禁止
近年データにより極端な守備シフトをおくチームが多くなりました。例えば大谷選手が打席に立つ場合セカンドからファースト方向に野手が3人おりショートからサード方向を野手一人で守るシフトです。
左バッターが打席に立つ際によく使われる守備シフトですが、これによりゴロで野手の間を抜くことが難しくなりました。なぜならば右方向への打球はゴロになりやすいですが、左方向への打球はフライになりやすいからです。
しかし、新ルールではセカンドベースを基準に左右に2名ずつの野手が守ることが義務付けられました。
これにより一、二塁間は今までよりもヒットになる確率が高くなると思われます。また、内野手は内野のダート部分に両足を置かなくてはならなくなったので、極端に深く守ることもできなくなりました。
打者大谷にとってはヒットが増える可能性が高まるので良い傾向ですが投手大谷としてはこれがどのような結果をもたらすのか楽しみですね。
ベースの拡大
最後にご紹介する新ルールはベースの拡大です。これはシンプルにベースのサイズが大きくなるというものです。サイズでいうと約8cmほど大きくなります。
拡大の要因はまず、野手と走者の接触リスクを少しでも減らすことです。またベースが大きくなったことで走者はベース到達のタイムが僅かですが速くなることが予想されます。これにより盗塁数がどのように推移するのかも楽しみですね。
まとめ
100年以上の歴史があるスポーツですが、このように少なからず変化があります。そしてこうしたルールの変更はアメリカから始まり数年後に日本にも適用されることがほとんどです。先を見据えてそれぞれのルールのメリットやデメリットそして利用法を考えておきましょう。