少年野球の投球制限スタート

こんにちは
BASEBALL FUTURE
(ベースボールフューチャー)です。

昨今、甲子園大会などでの、ピッチャーの酷使や投球過多が騒がれています。これは試合に勝つために、一人の投手が何試合も連投し、勝利と引き換えに怪我をしてしまったり、その選手の将来を潰してしまったりする恐れがあるため問題になっています。

そうした問題提起もあり、高校野球では新潟県がいち早く投手の投球制限を定めることになりました。その投球数は1試合1人100球まで、もちろんこれがずっと続くのか、全国にも波及するのかも分かりません。

例えば強豪校ではないチームには、エースに並ぶ実力の2番手3番手のピッチャーはいないことでしょう。また将来、野球をする気はなく、高校野球までで全力を尽くしたいと決めている
選手に対して、将来のために投球制限をすることが本当に良いことなのか?といった問題はあると思います。

しかしこの投球制限は、まずやってみてどうなるのかを考えてみようということだと思いますので、野球界にとっては大きな一歩となることでしょう。

そうした動きの中、少年野球でも今年から投球制限を設けるという規定が設けられることになりました。その投球数は1試合70球までです。70球という数が少ないと感じるか、多いと感じるかは意見が分かれるところですが、メジャーリーグの考えでは100球を目処に投手を交代させることを考えると、野球を始めたばかりで、まだ体も成長していない選手が、今までは70球以上を投げていたということを、あらためて考えると異常といえると思います。

ではなぜ今日まで、そのようなことなっていたのでしょうか?
その原因として考えられるのは、指導者が試合に勝たせてあげたいと思ってしまうことと、怪我をするのが、小学生の今ではなく、中学生や高校生になってからということです。
少年野球の指導者が、指導をする以上は、選手を上手くさせてあげたい、試合に勝たせてあげたいと思うのが当たり前です。

しかしその思いが大きくなりすぎると、選手のこれからを考えずに、一人の投手にばかり負担を強いることとなり、結果的にその選手の将来を潰してしまうことに繋がってしまいます。
こうなってしまっては指導者も不本意であることは間違いありません。

また最も難しいのは、少年野球で投げすぎても怪我として症状が現れたり成長障害に直面する時には、少年野球から中学野球、高校野球とチームが変わっている為、少年野球の指導者が間接的に原因を作ってしまっていることに気がつかないという点です。

そうした状況を打開するためにも、この投球制限は良いことであると思います。
例えば今までピッチャーをやる機会がなかった選手にもチャンスが回ってきたり、ピッチャーだけをやっていた選手が様々なポジションを経験するチャンスが訪れることでしょう。

また、ピッチャーとしてもなるべく球数を抑えるために、ボール球を使わずにどんどんストライクを投げ込んでいくスタイルになったり、打たせてとる投球スタイルを作っていったりする選手が出てくるでしょう。

これからも球数制限に関しては様々な取り組みがなされていくとは思いますが、全体的には良い方向に進んでいると思います。時代に遅れることがないように今後の展開にも注目をしていきましょう。


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