データに踊らされないために
こんにちは
BASEBALL FUTURE
(ベースボールフューチャー)です。
いよいよ夏を迎え高校生は、初戦が近づいてきた頃でしょう。
チームの状態はいかがでしょうか?
初戦の相手が決まってから、これまでの期間で、トーナメントを勝ち上がるために、色々な対策を考えてきたと思います。
そうした中で最近特に注目をされているのが、データを活用した戦術です。
MLBでは数年前から当たり前のように行われており、日本のプロ野球でも最近では特に重要視されるようになってきました。
また高校野球では、そうしたデータを活用したチームが選抜に出場するなどして、注目を集めました。これからの時代は、データをいかに扱うかが重要になってくるでしょう。
しかし、 ここで注意をしなければならないのは、データの使い方です。データの使い方が間違ってしまえば、逆に空回りをしてしまい、実力が発揮できずに格下相手に負けてしまうことも考えられるでしょう。
ではどうした点に注意をすべきなのでしょうか?
まずデータを扱う上で重要なことは、データはあくまで参考ということです。
いくらデータを集めても100%ということはありません。
例えばストレートの確率が高いからといって、必ずストレートが来るとは限りません。
仮に75%の確率でストレートが来るとするデータがあるとします。
そうした時には、常に残りの25%のことも頭に入れておく必要があります。
このデータをもし上手く使うとしたら、例えばファーストストライクでしょう。
ファーストストライクをストレート一本に絞って振りにいく。
これであれば仮に変化球が来て空振りをしたとしても、ワンストライクにすぎません。
こうすればリスクはそれほど高くないので、データを上手く活用することができるでしょう。
次に注意をしたいのはデータの量です。
おそらく高校野球の場合、トーナメント方式のため、よほどの強豪校ではない限り、チーム数が多いので十分な量のデータを集めることはできないでしょう。
仮に一試合のデータがあったとしても、そのデータを完全に信頼してしまうことは危険です。
それは選手の調子次第では、そのデータは全く意味を持たないからです。
その試合はもしかしたら特別変化球の調子が良くて、変化球を多投していたかもしれません。
そのデータを信用し過ぎて、変化球待ちばかりをしていると、ストレートばかりが来たときに対応ができないかもしれません。
信頼できるデータを取るためには、傾向をしっかりと把握するために最低でも3~5試合分ぐらいのデータは必要となって来るでしょう。そうしたデータをピンポイントで集めるには、プロ野球や大学野球のようにリーグ戦形式である必要があります。
そのため絶対に勝ち上がったら、ここと当たるという確証がない限りは、十分なデータを手にすることはできません。
それでもデータを使おうとすれば、空回りをし、データに踊らされる結果となってしまうでしょう。
最後はそれでもデータを使いたいというチームは、どのようにデータを扱えばいいのかを紹介します。
それは相手ではなく、自分のチームのデータを集めることです。
相手ではなく、自分のチームのデータであれば、試合の数だけ集めることができます。
ピッチャーであれば球種別の投球割合や、どの球種が良く打たれているのか?
どのボールがストライクを取れているのか?
バッターであれば、どのコースをヒットにできているのか?
どのコースの打率が悪いのか?
まっすぐへの対応はどうなのか?
変化球には弱いのか、強いのか?
このデータはあればあるほど上手く活用することができます。
普段の練習でも数字がはっきりすることで、苦手を克服する練習ができたり、試合でも苦手なコースは追い込まれるまで手を出さなかったり、ストライクが欲しい時にどの球種を選ぶべきかを選択できたりします。
このようにデータは使えばいいというわけではなく、使い方が重要です。