投球動作を「整える」
こんにちは
BASEBALL FUTUREの依田徹平です。
以前バッティングの好調を維持するためにというテーマのブログをお届けしました。その中で同一動作を過剰に繰り返すことは脳に悪く逆に調子を崩す恐れがあることをお伝えしました。その改善策となるのが様々なタイプのスイングを取り入れることでした。
以前のブログ↓
ステップを踏んでスイングをしたり、八の字にバットを振ってからスイングをしたり、ノーステップでスイングをしたりすることによって、身体の動きを正常に保つことができ安定したスイングを実現できるのです。
投球動作を整えるためには?
この同一動作の過剰な繰り返しにより異常をきたす現象は投球動作でも起こり得ます。特にピッチャーの選手は投球モーションを「固める」ために同じフォームでずっと投球モーションを繰り返すことが良しとされていますが、実際に全く同じモーションで投げ続けているといつか知らないうちにフォームは悪い方向へと傾いていき気がつけば手遅れのところまできてしまうということがあります。
では投球動作を安定させるにはどのような取り組みが必要となるでしょうか?
それはバッティング同様様々なバリエーションのスローイングを取り入れることです。例えば右投手の場合は右足を前に踏み出してスローイングをしたり、遠投をする時のようにステップを踏んでから投球をしたりすることが結果的に一番重要なマウンドでの安定感につながるのです。
つまり正しいフォームを保つためにはずっと同じフォームで投げ続けるよりもあえて色々な投げ方をして一度フォームを崩し、そこから自分のベストなフォームに組み立てる方がマウンドでの再現性が高まるのです。
不思議に思うかもしれませんが、これを実践している選手はたくさんいます。例えばダルビッシュ選手は距離に応じて様々なフォームでキャッチボールをしています。
6:40秒ごろから
ダルビッシュ選手は恐ろしいまでの知識があるのでそうしたことを知っていたか、やっていく中でその方が良いと感じたのかどちらかだと思います。
また最近流行している重さの違うボールを使ったトレーニング
プライオボール
これは大谷選手や前田健太投手その他たくさんのプロ野球選手が利用していることでも有名です。これも重さの違うボールを様々なフォームで投げることで一旦脳をリフレッシュさせてる効果が期待されます。(もちろん効果はそれだけではありませんが)
https://www.youtube.com/shorts/98DRxHVMg_Q
この例以外にも様々な投げ方があります。
例えば
・ノーステップ
・サイドやアンダーなどリリースポイントを変えてスロー
・片足を上げてスロー
・ランニングスロー
・軸足で一度踏ん張ってからスロー
・逆の手でスロー
そう考えると色々な投げ方を求められる内野ノックは投手にとっても良いメニューだと私は思います。
千賀選手も以前インタビューにてブルペンで調子が良すぎる時はそのままマウンドに上がると立ち上がりの調子が悪いので一度フォームを崩してからマウンドに上がるといったニュアンスで解答をしていたのが思い出されます。
様々なメニューがあると思いますが、長い時間をかけて自分に合うメニューやルーディーンを作成することが投球動作を試合で整えるためには重要だと思います。また、ポイントとしては徐々に試合のフォームに近づけていくことだと思います。
最後のスリークォーターで投げる選手が仕上げにアンダースローで投げれば試合で乱れることは当たり前なので注意をしましょう