「量」より「質」「質」より「量」?
こんにちは
BASEBALL FUTURE
(ベースボールフューチャー)です。
練習の内容について、よくこのような言葉を耳にしたことはありませんか?
「量」より「質」
例えば1000回の素振りを行なったり、何百球の投球練習を行なったりするよりも、一つ一つの動作を丁寧に行なうことの方が大切で、長時間練習すれば上手くなるわけではないという意味が込められています。
ひと昔前ですと、野球界でも長い時間をかけた猛練習や、猛特訓が当たり前のように行われていました。しかし最近では量より質を重視する傾向にあり、いかに短時間で効率よく練習し、効果的に成長をしていくか、科学的根拠のもとに行われています。
では量よりも質が本当に大切なのでしょうか?結論から言うと私はどちらも大切だと思います。なぜかと言うと、質に頼った練習ばかりになってしまうと、選手としての深みや本当の技術が身につかなくなってしまいます。かといって量だけこなしていれば上手くなるのであれば誰でもプロ野球選手になれてしまいますので、量の偏重に意味がないことも明らかです。
最近の全体的な傾向に対して、いまあえて力点をおくなら量の方だと思います。量より質を求め、効率化、最適化を考えすぎる弊害として、そもそも練習量が足りていない気がしてなりません。
技術には、何回も何回も繰り返し反復連練習をすることでしか、身に着いたといえない域が存在するからです。そうでないと、仮に身に着けたとみえたとしても、それはメッキのようなもので、すぐに剥がれてしまうことでしょう。
しかしだからと言って量をこなせばいいというわけではもちろんありません。量をこなすだけでは、間違った方向に進んでしまう可能性があるからです。
間違った方向に時間をかけて練習を積んで、その中である程度の成長は見られるかもしれませんが、結局は間違った方向に進んでいるので、どこかで行き詰まるところにきてしまいます。そうなってしまった時に引き返すには相当な時間がかかってしまうでしょう。
だからこそ成長のためには、「量」と「質」のバランスがとても重要になってきます。高校生以上の選手にもなると、ある程度の練習量が確保されているので、バランスを取るために、「質」を求めていくことが大切でしょう。
素振りを1000回行うのではなく、どのような意図でどのような方向で、どうやってバッティングをよくするのか?それを考えて素振りを300回行うことができれば、ただただ1000回スイングをするよりも、成長には近道でしょう。
小学生や中学生の選手は、とてもこのバランスを取るのは難しいです。
質を求めて小手先だけの技術練習に走ってしまえば、土台となる運動神経や身体能力が未発達のために、上手く噛み合わなかったり、ただ量を求めてしまっては、体を壊したり全く間違った方向に進んで行ってしまう可能性もあるからです。
こうならないためにも小学生の特に初心者の選手は、まず簡単な運動能力を高めるようなトレーニンングを重点的に行い、その上で野球の「捕る」「投げる」「打つ」といった基本的な動作を丁寧に繰り返していくことが良いでしょう。
特に投げるという動作は、基本を押さえておかなければ、後で直すことが難しく、パフォーマンスが上がらないどころか、怪我のリスクも高めてしまうので注意が必要です。
あなたも今自分自身に量が足りていないのか、質が足りていないのかということを冷静に分析し、足りない側に少し力点を移すようにしていきましょう。