ショートのゲッツーにおけるグラブトスについて
こんにちは
BASEBALL FUTUREの依田徹平です。
小学生や中学生、そして高校生に守備を指導する時まずは徹底的に基本動作を覚えてもらっています。地味な練習が多いですが、それが確実に選手としての価値を高めてくれると思っています。
特にダブルプレーを狙う時に気を付けているのが
「まず確実に一つアウトを取ること」
ダブルプレーで2つアウトを取ることに気がとられ過ぎるとスピードを意識し過ぎてしまい、2塁送球が乱れたりそもそもの捕球が乱れたり、送球を受ける側も焦りからミスが生まれてしまうことでオールセーフとなってしまうことも珍しくありません。なのでまずは確実に一つアウトに取ってもらうことが大量失点を防ぐ上では重要になります。
そういった観点からショートやセカンドがダブルプレーをベース付近で狙う時はグラブトスではなくなるべく持ち替えてからトスをしてもらうように指導をしています。
特にショートがベース付近でダブルプレーを狙う時はあまりグラブトスはしません。(もちろんギリギリの体勢で捕球をした時はその流れでグラブトスをすることはありますが)
その理由は
①捕球の正確性に欠ける
②グラブトスのコントロールが通常のトスに比べて難しい
といった2点が挙げれます。
しかし、先日テレビで源田選手がグラブトスによるダブルプレーを今年のベストプレーに挙げているといった内容が放送されていました。
これを聞いてあなたならどう感じるでしょうか?
「やっぱりグラブトスの方が速いからグラブトスを練習しよう」と考える方も多いことでしょう。確かに上手くいけばグラブトスの方がダブルプレーのスピードは速くなります。しかし、注目をして欲しいのはこのグラブトスによるダブルプレーを源田選手が今年のベストプレーに選んだ理由です。
その理由は、ちょうどこのプレーの1ヶ月くらい前からグラブトスの練習を始めて、タイミング的に普通のトスでは一つはアウトを取れてもダブルプレーは難しいという打球がきて、どうしようか迷ったが練習をしたグラブトスをしたらダブルプレーを取れたからとのことでした。
つまり、歴代最高のショートとも言われる源田選手ほどの選手でもグラブトスによるダブルプレーを今年から練習したということです。確かにダブルプレーを取るためにはグラブトスも必要となるでしょう。しかし、それは基本の捕球やトスをある程度正確に行えるようになってからでも良いのではないでしょうか?
そんなことをこの放送を見て感じました。もちろん源田選手も打球に余裕がある時はわざわざグラブトスは行わず、右手に持ち替えて正確なトスを選択するはずです。遊び感覚でグラブトスを行うのも良いですが、まずは基本の捕球や持ち替え、トスの精度を高めることを極めてみてはいかがでしょうか?
PS.ショートに比べるとセカンドの方がグラブトスを選択する可能性はやや高くなります。なのである程度セカンドのダブルプレーに慣れてきて自信が持てるようになったら逆シングルでのグラブトスなども練習してみましょう。
二遊間のダブルプレーのパターンをいくつか紹介しています↓