少年野球の夢・プロ野球選手になるには? 投手編

前回はプロ野球選手になるには野手編をお伝えしました。
今回は投手について考えていきます。

投手の場合は?
さてここまでは野手メインの話になってしまいましたがここからは投手メインでの話をしていきます。投手の場合はわりとシンプルにプロになれる具体的な数字があります。それは球速150km/hを投げるということです。近年は特に投手の球速が上がってきており160km/hを投げる選手もでてきています。その結果ドラフト指名される選手のほとんどがこの150km/hの壁をクリアしてきています。

特に伸び代が期待されれる高校生投手が150km/hをクリアしていればコントロールが悪くても変化球が乏しくても80%以上の確率でプロに行けるのではないでしょうか?

大学・社会人の場合は即戦線力として見られるのでこの球速とともにコントロールや変化球の精度も求められますがそれでも150km/hを超えていればまず間違いなくプロのスカウトの目にはとまります。そこからは試合でのアピールしだいとなるでしょう。

武蔵村山シニア

特に投手は野手と違って毎日投げるわけでもなく1試合の中でも先発、中継ぎ、抑えと試合展開によっては多くのピッチャーが投げることになります。そのため野手であれば各ポジションの控え選手は2~3人ほどしかいませんが投手の場合はベンチに10人以上のピッチャーが待機している場合もあります。

これはつまりピッチャーの需要の方が高いということなので必然的に指名される選手も投手が多くなります。大体割合でいうとドラフトの半数近くは投手の指名になるのではないでしょうか?ちなみに今年のドラフトでは育成選手も含めて69名の投手が指名されています。123名中69名なので実に56%が投手ということになります。

三嶋一輝

このデータを見るといかに投手の方がプロ野球選手になれる可能性が高いかがわかります。しかしだからといって「投手の方がプロ野球選手になれる可能性が高いから今から投手の練習をするぞ」と単純に考えてはいけません。

なぜならば投手を体が出来上がっていない小さいうちからやりすぎてしまうことにはリスクがあるからです。最近では球数制限ができたことでアマチュア野球の肩肘への負担に対する意識が高まってきていますがそれでもここ1番の試合で連投をしてしまったり、球数制限のない練習で投げすぎてしまえば簡単に故障してしまい投手としての選手生命はたたれてしまいます。

実際のところプロで投手として活躍する選手の多くは中学野球では負担のかからない軟式野球をやっていたり、高校くらいに野手から投手へ転向したりしています。逆に小学生のうちから速い球を投げ続けていた選手は高校生くらいで肩肘を故障してしまいそれっきりとなってしまうことが多い印象です。

プロになるためには身体面や技術面での才能も確かに大切です。しかしせっかくの才能があっても周りの環境次第では才能を潰してしまいかねないので私も含めて全ての指導者や保護者の方はしっかりとした知識を身につける必要があると思います。

次回は枝分かれする進路それぞれのメリットデメリットについて

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