野球の基本ルール⑥走塁(ランナー)についてpart4

こんにちは
新宿区マンツーマン野球レッスン
BASEBALL FUTUREの依田です。

前回に引き続き今回も初心者向けに走塁について解説していきます。

・ライナーバック
・ゴロゴー
・2アウト2ストライク3ボール
・ベースを踏まなかった場合

目次

野球の基本ルール⑥走塁(ランナー)についてpart4

今回は打球判断や特殊なケースでのセオリーについて解説をしていきます。

ライナーバック

まずライナーとはノーバウンドの打球の中でも弧を描いた打球ではなく低い角度で直線的に飛んでいく打球を指します。ライナー性の打球は速い傾向にあるためヒットになる確率は高いですが、角度が低いため外野に到達する前に内野手にノーバウンドで捕られてしまう可能性があります。もしあなたがランナーにいる時、良い当たりだと思って次の塁へ行こうとしてしまうと相手にライナーを捕られてしまうとダブルプレーを取られてしまいます。

こうしたことを防ぐためにランナーは常に「ライナーバック」を意識する必要があります。ライナーバックの意味はそのままライナーが飛んだ場合はまずバックするということです。こうしておけばダブルプレーのリスクを下げることができ、ライナーが捕られずにヒットになった場合でも十分に次の塁に間に合うでしょう。

ただしフライの場合も同様ですが2アウトの場合は捕られてしまえば3アウトでチェンジになってしまうのでバックしても意味がありません。なのでヒットになることや相手がエラーをした時に備えてスタートを切るようにしましょう。

ゴロゴー

ランナー二塁の打球判断

アウトカウントや塁状況によっては打球がゴロだと判断できた瞬間にスタートを切るケースがあります。このような時にランナーによく指示が出されるのが「ゴロゴー」です。これもそのまま「ゴロは行け」つまりスタートを切れという意味です。さてどのようなケースがゴロゴーに当たるのかというと例えばランナーが 1塁のケースや1,2塁のケース満塁のケース,さらには1,3塁の1塁ランナーなどです。このようなケースではゴロの場合ランナーに進塁義務が生まれてしまうので必ずスタートを切るようにしましょう。

では逆にゴロでもスタートを切らないようなケースはというと2塁ランナーだけの時や3塁ランナーだけの場合です。この時はゴロが転がったとしても塁が詰まっていないため進塁義務はありません。そのため打球やアウトカウントによってスタートを切るかどうかを判断する必要があります。2塁ランナーの場合を例に考えてみましょう。

無死または1死のケースで2塁にいる場合、基本的にはファーストゴロやセカンドゴロの場合はスタートを切ります。それ以外のピッチャー、ショート、サードに打球が飛んだ場合はスタートを切ってしまうとボールを3塁に投げられるとアウトになる可能性が高いのでその場で止まって様子を見る必要があります。この判断で難しいのは三遊間に打球が飛んだ場合です。打球が外野まで抜けて行けばスタートを切る必要がありますが、もし捕られればアウトになってしまう可能性もあります。なので打球が抜けたのを確認してからスタートを切るのが基本的なセオリーになります。

高度な打球判断技術

しかし、このように安全に行き過ぎると3塁までしか行くことができず本塁に戻るチャンスを逃してしまいます。そのため優秀なランナーは打球が飛ぶ前にある程度相手の守備位置を確認しておきます。これにより打球が飛んだ瞬間に相手野手が捕れそうかどうかを判断しやすくなるため比較的早くスタートを切ることが可能です。こうした技術はライナーの場合でも当てはまります。

基本的にはライナーバックとは言いつつもあらかじめ内野や外野の守備位置を確認しておけば打球が飛んだ瞬間に後ろを振り返らなくても相手が捕れそうかどうかを判断することができます。誰もいないところに打球が飛んでいけばノーバウンドで取られる心配はないので思い切ったスタートを切ることができるでしょう。

2アウト2ストライク3ボール
ランナーには盗塁のサインが出ていなくても投手が投球モーションに入った瞬間に盗塁のようにスタートを切らなければいけない時があります。それがこの2アウト2ストライク3ボールの状況です。このカウント時、1塁もしくは1,2塁,満塁,そして1,3塁の1塁ランナーは盗塁と同じようにスタートを切る必要がありますがなぜそうしなければいけないのか分かりますか?

よく考えてみれば分かることですが、仮に打球を打った場合はフライやライナーでも2アウトのためスタートを切ることができます。ゴロやヒットの場合ももちろんスタートです。そして打たなかった場合でも三振であればチェンジなのでランナーはアウトになるリスクはありません。むしろ振り逃げのためにスタートを切っておくべきでしょう。またボールだった場合もフォアボールになるのでランナーも自動的に次の塁へ進むことができます。

気をつけなければいけないのは塁が詰まっていないランナーです。例えば同じようなケースでも2塁ランナーのみの場合はスタートを切ってしまうとフォアボールの時にバッターは1塁へ行けても2塁ランナーは進塁義務がないので3塁へ盗塁を仕掛けた形となってしまうため盗塁が失敗すればアウトになってしまうので注意をしましょう。

またこのようなケースは当たり前のことなので監督はわざわざサインを出しませんので自分でスタートを切るようにしましょう。もちろん相手もそれがわかった上で牽制を仕掛けてくることがあるので投げることを確認してから普通の盗塁よりも遅めにスタートを切ると良いでしょう。



 

ベースを踏まなかった場合

バッターはランナーとなり1塁,2塁,3塁,本塁と順番にベースを踏んでいく必要がありますが、仮に踏み忘れてしまった場合どうなるかをお伝えしておきます。この時ランナーはそのまま構わず進むか、一度戻ってベースを踏みなおすという選択肢があります。戻った場合は後ろにいるランナーに抜かされない限りはアウトにならないので踏みなおした後改めて次の塁を狙ったりその塁で立ち止まっても問題はありません。しかしベースを踏まずにそのまま進んだ場合でもすぐにアウトになることはありません。むしろ誰にも気づかれなければそのまま試合は進んでいきます。あなたが守備側の場合このランナーをアウトにするにはアピールプレーが必要です。ボールを持った状態で踏んでいなかった塁を踏むことで審判にランナーがベースを踏み忘れていることをアピールすることができます。これが認められればそのランナーはアウトになります。

ただしこうしたアピールプレーは一つ前のプレーまでしか遡ることはできません。そのため例えばベースの踏み忘れがあったすぐ後にアピールプレーを行わずピッチャーが次の投球をしてしまえばその後いくらアピールプレーをしてもそのランナーをアウトにすることはできないので気をつけましょう。

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