斗光敦也〜ハンガリーでの野球経験〜
こんにちは。
BASEBALL FUTUREの斗光です。
今日はハンガリーでの経験をお伝えしたいと思います。
『ハンガリーで野球?』と思われる方も多いのではないでしょうか?実際私自身も話を頂いた時にそう思いました。なのでまずなぜハンガリーに行くことになったのかについて説明したいと思います。
アメリカを目指しウインターリーグに参加
最初に知っておいていただきたいことはハンガリーに限らず海外で野球をする上では「スカウティング」を受ける必要があります。その為にまず私はカリフォルニアウィンターリーグに参加しました。カリフォルニアウィンターリーグとは、毎年2月に行われるスカウティングリーグで約200名程の選手が集まるリーグです。
主にアメリカのMLB傘下のチームや独立リーグのスカウティングでありますが、フランスや私がプレーしたハンガリーなどの欧州のチームのスカウトもあります。本来はアメリカでプレーすることが当初の目的でした。しかし私の当時の実力ではアメリカのチームとの契約は実現しませんでした。ですがカリフォルニアウィンターリーグ後にハンガリーのヤーノッシュショモルヤ・ラスカルズからお声がけいただき契約に至ることができました。
ハンガリーの野球は打高投低
3月の半ばぐらいに渡欧し、ハンガリーでの生活が始まりました。
ハンガリーのリーグは1部、2部、3部に分かれており、1部に所属するチームは4チームあります。春にはその中の2チーム(ブダペストレッズ、ヤーノッシュショモルヤ・ラスカルズ)が他の欧州のチームも参加するインターリーグに参加してリーグ戦を行います。その為他国への遠征が頻繁に行われます。遠征は長い時で6時間半バンで移動し、試合をするなど大変な面もありました。
秋にはハンガリー1部リーグでの試合もあります。国で一番強いチームであるブダペストレッズはハンガリー人だけでなく、アメリカ、メキシコ、フランス人などがメンバーに入っており、『多国籍チーム』という感じでした。
ハンガリーの野球は『打高投低』です。バッティングのレベルは高く特に飛ばす力は各々の選手ありますが、投手、守備力にはまだまだ課題があります。その為、投手や内野手は日本など外国の選手を補強するチームが多いです。
活動スケジュールは練習日が火曜日、木曜日で試合が土日という形でした。それぞれの選手は日中は野球以外の仕事をしてますが、ヨーロッパは春から夏にかけては21時ぐらいまでは明るいので仕事が終わってからでもしっかりと練習ができます。
またヨーロッパは陸続きな為、国際大会が頻繁に行われます。西ヨーロッパの地区では元MLB傘下のチームでプレーしていた選手やオーストラリアのプロリーグABLでプレーしていた選手も所属しており、国際大会という舞台で共にプレーできたことは私にとってとても素晴らしい経験であり財産となりました。
ハンガリーでの生活
ハンガリーは現地の言葉がありましたが、英語でもコミュニケーションが取れます。私も通訳をつけずに独学で英語を学びコミュニケーションをとっていました。また野球を離れた生活環境もとても恵まれておりました。一軒家の一人暮らしに昼夜はレストランで食事を提供して頂いてました。その為、野球やトレーニングをする時間を多く確保することができました。
チームメイトや街の人たちもとても親切でたくさんのおもてなしを受けました。
ハンガリーでは約2年間プレーをさせて頂いだきました。まだまだ日本やアメリカと比べると野球のレベルが高くない国ではありますが、非常に身体能力に恵まれた選手も多く、またジュニア世代の育成にとても力を入れているのを現地で見させて頂いたことはこれからの野球人生において大事な経験になったと思います。