ピッチングにおける回転数と回転軸の関係性
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投手のボールのキレや伸びを表すと言われる回転数
従来まで投手が投げるボールを表す基準となっていたのは球速でした。球速は速いか遅いかはっきりと数字で表すことができるので良いピッチャーかどうかをある程度簡単に判断することができます。しかし、そうした数字には現れないのがピッチャーのボールのキレやノビといったものです。
良い真っ直ぐは「球が落ちない」「浮き上がってくる」「空振りが取れる」というイメージがありそれがボールのキレやノビとして語られてきました。しかし実際にはそのキレやノビを表す明確な数字がなかったため単純に比較することが困難でした。
ですが最近では技術の進化もありボールの回転数を計測できるようになってきており、それが球速と同じようにプロ野球中継でも表示されるようになったことで「回転数」という言葉が広く一般にも知られるようになりました。
簡単にこの回転数を説明すると一般的にはピッチャーが投げてからキャッチャーがとるまでのボールの回転数ではなくピッチャーが投げたボールが一分間回り続けた場合にどれくらいの回転数があるのかで表されます。
プロ野球選手の投手の平均でいうとこの回転数が2200回転となっており、これより回転数が多いピッチャーはそのほかのピッチャーに比べてボールの変化量が多くなるので揚力が垂直方向にかかればボールが落ちづらくなるため伸びやキレのあるボールだとバッターが感じるのです。
ですが、この回転数の多い少ないがそのままノビやキレの正体とは限らないのです。なぜならばそこには回転軸というものが関係してくるからです。
ラプソードの計測画面↓
回転軸とは?
回転軸は先ほどの回転数とは違いボールが回転する角度のことです。この回転軸は水平方向に対して垂直であればあるほどホップ成分が多くなり、角度が大きくなり水平方向に近づくほどシュート成分が大きくなります。つまり極端に言えばオーバースローの場合は回転軸は垂直に近いのでホップが大きくなり、サイドスローであれば回転軸が水平に近いのでシュートが大きくなるということです。
このように考えてみると回転数だけでボールのキレが測れないということが分かってくるのではないでしょうか?もちろんオーバースローはホップするから良い、サイドスローはシュートするから悪いと言う話ではありません。
大切なのは回転数と回転軸をセットにして考えると言うことです。
このことについて以前動画で解説をしていますので詳しく知りたい方は是非リンクから動画をご覧ください!
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