1,3塁の特殊なサインプレーpart2
こんにちは
新宿区マンツーマン野球レッスン
BASEBALL FUTUREの依田です。
今回も1,3塁での戦術についてお伝えをしていきます。
目次
無死または1死1,3塁キャッチャーファールフライで1点
この作戦は厳密にはサインプレーではなく独自の判断でおこなわれるものです。しかし、事前の準備無くしてはできない作戦です。しかも1,3塁でキャッチャーへのファールフライという限定されたケースでのみ実行が可能なため相当な集中力が必要です。
さてまずこの状況でキャッチャーフライが上がった場合常識で考えればタッチアップは不可能なため一点は入りません。しかし、この作戦では無理やり一点を狙いにいきます。
まずキャッチャーファールフライが上がった瞬間にランナーはタッチアップに備えて塁に戻ります。そして1塁ランナーが2塁へタッチアップを試みます。もちろん普通に捕手が2塁へ投げられれば1塁ランナーはアウトになってしまいます。しかし真の狙いは1塁ランナーが2塁へ行くことではありません。捕手が2塁へ送球をするのと同時に3塁ランナーがホームへタッチアップを行うのです。
これにより守備側は慌ててホームにボールを投げ返そうとしますが、実はこの時一度ボールを2塁に投げてしまえばとっさに野手がカットに入らない限りホームへの送球は間に合わないのです。何故ならば捕手は通常の2塁送球よりも長い距離を投げる必要があるため2塁に到達するまでに最低でも2,5~3秒以上の時間がかかるでしょう。そこからホームにボールを返すまでにさらに2秒以上の時間が必要になります。つまり合計で早くても4,5秒以上の時間が必要になるのです。
そのため塁間を4,5秒前後で走ることができる選手が3塁にいれば必ずタッチアップが成功してしまうのです。
成功のポイント
この作戦を成功させるには一塁ランナーと三塁ランナーの判断力がとても重要になります。まず1塁ランナーがキャッチャー方向へファールフライが上がった瞬間にタッチアップが成功すると判断をすること、もしこのファールフライがホームベース付近に上がった場合は成功率が低くなるのでそもまま1塁にとどまり、逆にバックネット方向に大きく流れた場合は成功率が高くなるので2塁へスタートをしかけましょう。
次に3塁ランナーは1塁ランナーがタッチアップを行ったことを合図に自分がホームに還ることを考えましょう。バックネット側に近い打球ほど捕手から2塁への距離が長くなるので捕手はノーバウンドでボールを投げようとすると送球は山なりになります。山なりの送球が行けば野手はカットできないので迷わずホームに突っ込みます。
仮にそのまま送球が2塁にきた場合はアウトにならないように1塁ランナーは挟まれて時間を稼ぎましょう。
低い送球が行った場合はスタートを切りつつも野手がカットに入ることを警戒しましょう。もしカットに入る構えをみせていればそのままバックをします。おそらくカットに入る意識が相手にあるのであれば3塁ランナーのスタートによりカットをせざるを得ないので1塁ランナーのタッチアップは成功し自分も3塁へ戻ることができます。
1塁ランナーがタッチアップを仕掛けても3塁ランナーにタッチアップの意識がなければ1塁ランナーのただの暴走で終わってしまいます。また3塁ランナーがタッチアップを仕掛けたくても1塁ランナーが仕掛けてくれなければ単独ではこのタッチアップは成功しません。つまり両方の共通認識が必要となるので十分に練習をしておくことが必要です。
またこの作戦はキャッチャーフライでなくても打球の落下点によっては1塁側のファールフライでも成功させることができるので練習で試してみると良いでしょう。