野球の基本ルール⑥走塁(ランナー)についてpart3
こんにちは
新宿区マンツーマン野球レッスン
BASEBALL FUTUREの依田です。
前回に引き続き今回も初心者向けに走塁について解説していきます。
目次
- ○ 走塁について
- ・リード
- ・帰塁と進塁
- ○ タッチアップ
- ・ケース1一塁ランナーの場合
- ・ケース2二塁ランナーの場合
- ・ケース3三塁ランナーの場合
走塁について
今回は
・リード
・帰塁
・タッチアップ
について解説をしていきます。
リード
リードとはランナーが次の塁を狙うために今いるベースから離れて次の塁の方へ距離を詰める動きです。このリードは大きく分けて2種類あります。一つ目のリードはピッチャーがボールを持っている時から投球モーションに入るまで。この間はピッチャーからの牽制があるため牽制がきても元いた塁に戻れるくらいの距離にいる必要があります。
二つ目のリードはピッチャーが投球モーションに入ってから行います。投手がボールを投げるモーションに入ったことで牽制の可能性が消えます。その為進塁に備えて先ほどよりもさらに大きくリードを取ることができます。ただし気をつけなければいけないのは投球を捕手が捕った場合は捕手から牽制が来る可能性があるのですぐに帰塁を行うことです。これは第二リードや二次リードと呼ばれています。
帰塁と進塁
ランナーが元の塁へ戻ることを帰塁と言います。例えばリードを取っているランナーがピッチャーの牽制でベースに戻ることも帰塁です。そのほかフライが上がった時にフォースプレーにされないために元の塁に戻ることも帰塁です。逆に前の塁へ進む動きを進塁と呼びます。ランナーの基本的な動きとしては常に進塁を狙うためにリードをとりますが、リードを取ることでアウトになるリスクも高まります。その為アウトにならずに帰塁ができるギリギリのラインまでリードをとり打球や相手守備のプレーに応じて「ゴー」または「バック」の判断を瞬時に行います。
タッチアップ
先ほどの帰塁と進塁と合わせて覚えておいて欲しいのがタッチアップです。タッチアップは帰塁と進塁を同時に行うプレーです。無死もしくは1死でランナーがいるケースにおいて打者がフライアウトとなった場合、ランナーは一度元の塁に帰塁をしてベースに触れる必要があります。しかし一度ベースに触れた後は次の塁へ進塁をしても良いのです。これがタッチアップです。前提としては一度塁に戻ってから次の塁を狙うので内野フライの場合は間に合いません。その為タッチアップはほとんど外野フライの時に行われます。野球初心者には意外と複雑に感じるルールなのでケースごとに例を出して考えていきましょう。
ケース1一塁ランナーの場合
一塁ランナーもフライによりタッチアップをすることができます。しかし、実際に試合で一塁ランナーがタッチアップをすることはほとんどありません。なぜならばタッチアップをしても2塁でアウトになる可能性が高いからです。外野フライが上がった瞬間に野手がノーバウンドでとれないと判断をすればスタートを切りますが、捕れると判断をすればタッチアップをする可能性が生まれます。フライが捕られてしまう前に一塁ベースに戻り外野の捕球と同時にスタートできる体制を整えます。そしてタッチアップをするために捕球するタイミングに合わせて2塁へ向かいます。しかし、2塁ベースは外野から近い距離にあるためすぐにボールが到達してしまいます。こうした理由から一塁ランナーはタッチアップをすることが難しいのです。
そのため一塁ランナーは無死、一死で外野フライが上がった場合は「ハーフウェイ」をとります。これはそのままの意味で進塁と帰塁の間を取ることです。打球が落ちることも想定してリードをとりますが、捕球されても帰塁ができる位置で止まることです。その位置から打球と野手の動きを見て捕れなさそうと判断をすれば捕球前でもスタートを切って構いません。逆に野手が完全に捕球体勢に入ってしまった場合は帰塁に頭を切り替えましょう。(エラーの可能性もあるのでボールが捕球されてから戻ること)
一塁ランナーがタッチアップできるとすれば外野深くに飛んだ打球を無理な体勢で捕球をした時でしょう。深い打球のため2塁までは投げる距離があり、さらに無理な体勢のため投げるまでに時間がかかるので足の速いランナーであればタッチアップを成功できるかもしれません。しかし、これは相手が捕ることを信頼してハーフウェイではなく一度帰塁をしてタッチアップの体勢に入る必要があるので、もし判断ミスで打球を野手が捕れなかった場合、2塁へは行けても3塁もしくは本塁を狙うことが難しくなるので走塁ミスとなってしまうのでリスクがあります。
ケース2二塁ランナーの場合
二塁ランナーのケースでは主にセンターフライとライトフライの時にタッチアップがしやすいです。その理由はランナーの走る距離は変わりませんが、センターとライトは3塁ベースから比較的遠い位置にあるので外野手が捕ってから3塁へボールが到達するまで時間がかかるからです。もちろん浅いフライの場合はタッチアップが難しいのでボールが落ちた時に備えて少しハーフウェイを取るかタッチアップをするふりで相手を揺さぶるのが良いでしょう。
ケース3三塁ランナーの場合
三塁ランナーの場合はタッチアップでホームを狙います。比較的外野からは距離があるのでタッチアップの成功確率は高いと思われます。その為三塁ランナーはタッチアップができるケースでは常にタッチアップを頭に入れておくことが必要です。一点を取れるかどうかの問題なのでこの意識はプロ野球選手でも変わりません。しかしランナーにとってはどうしても本塁が近いと打球が飛んだ瞬間に一度スタートを切ってしまいがちです。その結果タッチアップのタイミングを逃してしまうので気をつけましょう。