「ボールから目を離すな」は間違い?

こんにちは
BASEBALL FUTURE
(ベースボールフューチャー)です。

野球の練習をしていると、次のようなことを言われたり、聞いたりしたことがありませんか?

「ボールから目を離すな!」

この言葉は、どういう意味かというと、常にボールがどこにあるかを目で追って確認することで、守備では打球を追ったり、走塁では牽制でアウトにならないようにしたり、相手に隙があれば先の塁を狙ったりするという意味で使われます。またバッティング練習などでは、目を離すとボールにぶつかってしまうので、安全確保のためにも目を離すなと言われたりします。

もちろんこうした意味での
「ボールから目を離すな」
という言葉は間違いではありません。

しかし良い選手ほど、実はボールをみている時間というのは少なかったりするのです。

これは一体どういうことでしょうか?
ここで先日出ていたサッカーに関する記事を紹介いたします。
一流のサッカー選手は「首振り」と呼ばれる動作を試合中に行います。この首振りが行われるのは自分がボールを保持していない時です。

なんのために一流選手は首振りを行うのでしょうか?

それは情報探索のためと言われています。
例えばサッカーにはノールックパスと呼ばれるテクニックがあります。
これはボールを持っている選手がみている方向とは全く逆の方へパスを出す技です。

これにより相手のディフェンスはパスへの反応が遅れ、攻撃側はチャンスを作り出すことができるのです。

ここで重要なのはなぜノールックパスを的確に出すことができるのかということです。
人間の目は正面にしか付いていないので、ノールックパスを的確に出すためには、後ろにでも目がついていない限り、一見不可能と感じるでしょう。勘の良い人であれば、もうすでにお気づきかもしれませんが、一流選手がノールックパスを出すことができる理由は、パスをもらう前の首振りによる情報探索の時間があるからなのです。

つまりノールックパスを出すメカニズムは、自分がパスを受けるまでの間に、事前に首振りをし、「ボールから目を離し」、相手のディフェンスはどこにいるのか?自分の味方はどのような動きをしているのか?どこにパスを出せばチャンスが生まれるのか?といった情報を集め、最善のイメージが浮かんだ瞬間に、パスをもらえる位置に自分から移動していき、パスをもらった瞬間にワンタッチで全く目でみていない選手へパスをすることができるのです。

ノールックパス以外にも、これを応用することでパスをもらってからワンタッチで相手を抜くドリブルができたり、最もチャンスが広がるスペースへとパスを送ることができるようになるのです。

では仮に首振りをせずボールだけをみていたらどうでしょうか?
その場合は、ボールをもらってからドリブルをするのか?パスを出すのか?キープをするのか?と判断しなければなりません。
しかもこの判断を、ボールをコントロールした状態で行うことは、トップレベルの選手でも難しいことでしょう。

こうした首振りの動作は、メッシ選手やイニエスタ選手など一流の選手に多くみられ、多い選手ではそうした情報探索の時間を0.8秒近く持っているそうです。
つまり1秒近くボールから目を離した状態ということです。

このサッカーの首振りが野球にどうつながっていくのでしょうか?
それについてはまた明日お伝えしていきます。
ぜひあなたも自分なりに考えてみて、答え合わせをしてみましょう。

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