バランス能力を高める1
こんにちは
BASEBALL FUTURE
(ベースボールフューチャー)です。
小学生の選手のプレ一を見ていると感じることの一つとして、バランス能力がまだ身についていないな、ということです。
それはバッティングにおいても守備においてもピッチングにおいても同様に感じられます。
なぜバランス能力が重要かというと、バランスを保つことが体の連動性を高めてパフォーマンスアップすることに繋がるからです。
しかし、小学生の選手はまだこのバランス能力に欠けているため、体が上手く連動しないプレーとなり、パフォーマンスが向上しないのです。
そうしたプレーをしていると、バッティングであれば下半身を使わない腕だけのスイング、ピッチングでも腕だけの投球になってしまいます。
特に投げるということに関しては、腕だけの投げ方になってしまうとパフォーマンスが上がらないだけでなく、体への負担も大きくなるため、怪我の可能性も高まるので注意が必要です。
バッティングにおいてもピッチングにおいても、体が連動したフォームを身につけるためには、「体の不安定さ」を利用する必要があります。
例えば、バッティングの場合、テイクバックで足をあげ、投手のタイミングに合わせて前足を踏み出してトップを作っていきます。
この時、足を上げた状態は、片足で体重を支える状態となるので、両足よりは不安定な状態となります。
ここでバランス能力が弱い選手の場合、安定を求めて後ろ足に完全に体重をのせ、バランスを整えてしまいます。
これは一見良いように感じるかもしれません。
しかしバランス感覚の優れている選手は、この時に後ろ足に体重を乗せつつも、完全にバランスを保とうとせずに、ピッチャー方向へ不安定な状態を作り、タイミングを合わせて前足を踏み出して体重移動の勢いとして利用します。
こうした体の不安定さを完璧にコントロールするができるのが、バランス能力に優れた選手であり、逆に不安定をコントロールすることができないため、初めから安定しようとしてしまうのが、バランス能力に欠けている選手です。
サーカスなどで行われる綱渡りを思い浮かべてみてください。
綱渡りは不安定な揺れる一本の綱の上を不安定な体勢で進んでいきます。
この時ずっと不安定な状態が続きますが、倒れないように何度も何度も体勢を立て直し、前へ進んでいきます。
この不安定から立て直せるという感覚と能力があるからこそ進むことができますが、バランス感覚がない場合、不安定からバランスを立て直せる自信や感覚がもてないため、危険を感じ綱渡りをすることはできずに、スタートラインで「安定したまま」立ち止まってしまうでしょう。
バッティングやピッチングにおいても同様です。
バランス感覚に優れた選手は、体重移動の勢いを最大限に活かすために不安定さを作り出そうとしますが、バランス感覚のない場合は、不安定さを作り出すと転倒してしまう可能性があるので、安定を求めすぎてしまい体重移動の力を上手く使うことができなくなってしまうのです。
守備の場合は、あと一歩で届きそうな打球。
体勢を崩してグローブを伸ばせば届きそうですが、そのあとに転倒してしまうイメージがあるとグローブを出すことができません。
しかしバランス感覚に優れた選手は、体勢を崩してグローブを伸ばしても
そこから体勢を立て直すイメージと感覚があるため守備範囲が広くなります。
ジャンピングスローやダイビングキャッチも、同じようにバランス感覚が優れているからこそ行えるプレーでもあります。
以上がバランス感覚が重要だと言われる理由です。
次回はどうすればバランス感覚を鍛えることができるのかを考えていきましょう。