「ボールから目を離すな」は間違い?part2
こんにちは
BASEBALL FUTURE
(ベースボールフューチャー)です。
前回「ボールから目を離すな」という言葉に対して、安全や確認のためにはこの注意は間違いないが、
良い選手ほど目を離している時間が長いということをお伝えしました。その例として、サッカー選手は一流選手ほどボールをもらう前に「首振り」をすることで情報探索をし、パスをもらった瞬間に最善の選択ができるというお話をしました。
今回はサッカーにおける首振りが、野球においてボールから目を離した方が良い、ということどのようににつながってくるのか?をお伝えします。
まず前提として、プレーをする中では、ボールをみている時間の方が圧倒的に長いです。
ですがボールだけしかみていない選手は、良いプレーをすることができません。
その理由は、サッカー同様、野球においても情報探索が必要になってくるからなのです。
具体的な例をあげて考えてみましょう。
まず代表的な例はランナーに出た時です。
この時気をつけなければいけないことは、ベースから離れているときに、ピッチャーやキャッチャーから牽制をもらってもアウトになってはいけないということです。
しかしだからと言ってずっとボールの行方ばかりを追っていてはいけません。ここで行うべき行動は
ボールを追うことではなく、ベースを踏んだ状態で周りを見渡し、外野の守備位置や内野の守備位置を
確認することです。この情報探索行動により、打球が自分の背面にフライで飛んでいってもある程度守備位置をイメージできているため、いちいち打球を確認することなく、スタートもしくはバックの選択をすることができるのです。
もしこの時、守備位置を確認していなかったら、どうなるでしょうか?
その場合は、毎回打球を目で追い、外野が捕れない、もしくは捕れる、ということを確認してからスタートを切るのでスタートが遅れてしまうのです。一点を争う状況の場合、このミスは大きく響いてしまうでしょう。
そのほか守備の時にもこの情報探索の時間は役に立ちます。外野手や捕手の場合は、基本的にはボールのあるところをみていれば、ある程度全体を見渡すことができますが、ピッチャーや内野手は背面の外野の守備位置などは見ることができません。
そこでランナーにいる時と同じく、毎回守備位置などを後ろを振り返って確認する必要があります。
また中継プレーの時などは、さらに情報探索が重要になってきます。中継プレーの内野手において大切な情報はランナーの動きです。
外野に抜けた打球の中継に入るために、打球を追いかけつつ、カットの位置に入っていく必要がありますが、その時ボールだけをみるのではなく、後ろを振り返りランナーの動きを確認しましょう。中継してバックホームをして間に合うタイミングなのだろうか?ランナーはスタートをきっているのだろうか?ということを少しでも見ることができていれば、外野手からボールを受け取った時、瞬時に投げるべき場所を選択することができます。
間に合うと思えば3塁や本塁に迷わず送球し、間に合わないと思えばバッターランナーを刺すために
2塁に送球をしたり、偽投をいれてから2塁へ送球をしたり、さらにはクロスプレーでアウトには
できなさそうだけど次の塁にも進まなそうな時は、オーバーランを狙って、あえてテンポを遅らせて送球をするなど、色々な選択をすることができます。
もし仮に中継に入る時に、ランナーの動きをみていなかったらどうなるでしょうか?
その場合は、全ての判断を捕手などの指示任せやボールを受けて振り返ってから一瞬で判断をしなければいけないのです。
これでは正しい判断をすることは不可能に近いでしょう。
また自分を守るためのテクニックとして、オススメしたいのが、余裕でとることができる高いフライの時のテクニックです。余裕でとることができるフライの場合、複数のポジションの選手が捕球をするチャンスがあります。こうした時に怖いのが野手同士の接触です。これはフライから「目を離さない」ことによって視野が狭くなり起こってしまう危険なプレーです。
接触の仕方が悪ければ大怪我につながりかねないプレーですが、これを防ぐためにも私は落下点に入れると確信をしたら、自分がとることを声でアピールしつつも、一度ボールから目を離し、誰もボールを取りに来ていないかを確認していました。
私は内野手でしたので、この時誰も来ていなければ自分で捕りに行き、周りを見て、外野などが捕球体勢に入れていれば、声を出していても切り替えて後ろにいる外野がとるように促していました。
内野の間のフライにおいても、打球が上がった瞬間にアイコンタクトをとることができると、誰が取りに行くのか明確になるので、ミスが生まれにくくなります。
こうした理由から、私は情報探索をするために、ボールに集中しつつも、状況に応じてボールから目を離して多くの情報を頭に入れて、瞬時の判断をすることをオススメしています。
あなたもぜひ試してみてください。
ps
前回もお伝えしましたが、バッティング練習の時などは危険が付きまとうので、バッターが打つ時はボールから目を離さないように注意をしましょう。