野球の基本ルール⑥走塁(ランナー)についてpart2

こんにちは
新宿区マンツーマン野球レッスン
BASEBALL FUTUREの依田です。

前回に引き続き今回も初心者向けに走塁について解説していきます。
今回は盗塁について

目次

盗塁(スチール)

攻撃側の作戦の一つに盗塁というものがあります。これは出塁しているランナー(1塁もしくは2塁もしくは3塁にいるランナーのこと)がいるケースの作戦です。これは簡単に解説するとピッチャーが投球を行う間に次の塁へと進む作戦です。例えばランナーが1塁にいる時、ランナーは次リード(少しでも塁に近づくためにベースから離れること)をとります。そして投球のためにピッチャーが投球モーションに入った瞬間に2塁へと走ります。そうするとピッチャーのボールを受けたキャッチャーはランナーをアウトにするために2塁へとボールを投げます。そのボールを受けたセカンドもしくはショートの選手が盗塁を仕掛けたランナーにタッチするよりも早く2塁ベースへと到達することができれば盗塁成功です。

盗塁を行う時、基本的にはバッターはバットにボールを当てません。その理由はフライを上げてしまった場合ランナーは1塁へと戻らなければいけないためダブルプレーのリスクがあります。またファールを打ってしまった場合、プレーは一旦止まるのでランナーはどんなに良いスタートを切っても元の塁に戻らなければいけません。ちなみにこの時ランナーは一度必ず元の塁を踏む必要があります。こうした理由からわざと空振りをすることはあってもバットに当てることはありません。(ヒットエンドランなどの場合はのぞく)
盗塁(スチール)にはケースに応じて様々な呼び方があります

1塁ランナー2塁へ盗塁をすること=2盗
2塁ランナーが3塁へ盗塁をすること=3盗
3塁ランナーがホームへ盗塁を仕掛けること=ホームスチール(本盗)
1,2塁のケースなどで2人のランナーが同時に盗塁を行うこと=ダブルスチール(重盗)

トップレベルでの盗塁

盗塁タイム

トップレベルの試合での2盗についてお伝えしておきます。
まず盗塁を刺すために守備側は3つの工程があることを理解しましょう。
一つ目は投手がモーションに入ってから捕手がボールを捕るまで。投手はクイックモーションで投げるので速い選手で1〜1.2秒ほどかかります。次に捕手が捕ってからボールを2塁へ投げて2塁にいる野手がボールを捕るまで。これは速い選手で1.7〜2.0秒ほどです。そして最後に野手がボールを捕ってからランナーにタッチをするまでこれは0.1〜0.5秒ほどでしょう。なぜタッチするだけでこれだけ誤差が出るのかというとこれは捕手が投げたボールの位置次第でタイムが変わるからです。タッチがしやすい位置にボールを投げれば捕った瞬間にタッチができますが送球がそれればタッチまでに時間がかかってしまいます。

こうしたことから計算をするとトップレベルでは
全てが上手くいったとして1+1.7+0.1=2.9秒
遅くても1.2+2+0.5=3.25秒くらいのタイムになります。
つまりランナーはこれよりも早く2塁へ到達をしていれば良いということになります。トップレベルの選手は大体3.1秒から3.3秒くらいで2塁へ到達するので成功の確率が低いように感じるかもしれませんが、守備側がクイックや2塁送球を毎回完璧に行うことはできないので3.5秒くらいでも成功する可能性はあります。

またこのタイムはあくまでもトップレベルの話なので少年野球や高校野球ではあてにはなりません。もし成功確率を確認して見たければ、まずランナー全員の2塁到達タイムを計測しておき実際の試合で投手のクイックタイム、捕手の2塁送球タイムを計測して見てください。そのタイムより早く2塁へ到達できる選手は盗塁をしても問題ないでしょう。
このタイムはクイックと2塁送球の合計タイムなのでいくら捕手の方が強くて2塁送球タイムが早くても投手のクイックモーションが遅ければ成功させることができるでしょう。

また中学野球以上の選手は高度なテクニックとして変化球を利用するという方法があります。ストレートに比べれば変化球の方がボールが遅くなるので時間がかかります。つまり変化球の時に走ることができれば盗塁の成功率は高くなります。相手の配球を読んで変化球のタイミングで走ってみたり、捕手の構えの癖から変化球を見抜いて走るという方法もあります。



 

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