日本人野手がメジャーで活躍するには?〜内野手編〜

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BASEBALL FUTURE
(ベースボールフューチャー)です。

前回来季からのメジャー移籍を希望している筒香選手と秋山選手についてお伝えしていきました。今回は唯一の内野手となる菊池選手についてお伝えをしていきます。

目次

日本人野手がメジャーで活躍するには?〜内野手編〜

日本人内野手となると一体誰以来となるのでしょうか?松井稼頭央選手から始まり井口選手や岩村選手、西岡剛選手や川崎選手など日本で活躍した選手がメジャーに挑戦をしましたが残念ながらレギュラーとして長く活躍することはかないませんでした。特にショートを守ってきた選手は厳しくセカンドへのコンバートを余儀なくされているというのが今までの結果です。ここに挙げた選手を見ても日本人内野手はメジャーでは全員セカンドを守ることになっています。最も長く活躍した内野手は松井稼頭央選手ですが松井稼頭央選手もショートからセカンドへのコンバートを余儀なくされました。出場試合数が少ない年もありましたが結果的にはアストロズでレギュラーを勝ち取るなど最も長く活躍できた選手です。次に活躍したのは現ロッテ監督の井口選手です。井口選手は日本でもセカンドとして試合に出場していました。メジャー移籍後はホワイトソックスその二塁手としてレギュラーを勝ち取りリーグ制覇、ワールドシリーズ制覇に貢献しました。打率は2割7分8厘にホームラン15本と移籍1年目としては好成績を残しました。しかしその後は移籍などもありレギュラーとしては固定されず僅か4年でメジャーを去りました。
そのほかの選手は一時期は活躍するもののイチロー選手や松井秀喜選手のように長い期間レギュラーとして活躍することができず、日本球界に復帰することとなりました。

なぜ内野手は厳しい評価なのか?

まず目を向けておきたいことは打撃面よりもショートからセカンドにコンバートされるという現実でしょう。厳しい言い方をすると日本人のショートはメジャーでは通用しないと思われているのです。細かく緻密な野球で世界に知られる日本の守備が悪いわけではありませんが、やはり圧倒的にフィジカル面では海外の選手には敵いません。そのためサードやショートを守るとなると肩の強さが圧倒的に足りないのです。特にショートが三遊間の打球を捌くときその差は現れます。日本的な守備でいうと三遊間を回り込んで正面に入り体勢を整えることで良い送球をすることが基本とされていますが、海外の場合その捕り方では遅いと言われてしまいます。回り込まずになるべく最短距離でボールに向かい悪い体勢からでもランニングスローで正確な送球をする。こうしたプレーは日本では好き嫌いが分かれるためチームによっては怒られてしまうかもしれません。また悪い体勢からランニングスローを行うにはある程度の肩の強さも求められます。メジャーリーガーのプレーを見るとどんなに悪い体勢からでもファーストまでノーバウンドで送球ができてしまうショートが多く中には150km近いボールを投げる選手もいます。こうしたボールを投げられる選手は日本の場合ピッチャーを任されることが多いため日本のショートには珍しいタイプかもしれません。こうしたことから肩やフィジカルの差が出ずらいセカンドにコンバートされるケースが多いのだと思います。
打撃面での対応もさることながらコンバートによるポジションチェンジの対応も求められるこのにより内野手のメジャー挑戦はとても困難であることが予想されます。また連携といった面でも内野は外野よりも話すことが求められるため英語が話せないとコミュニケーションが不足してしまうのではないでしょうか?
日本でショートやセカンドの外国人助っ人が少ないこともこの言葉によるコミュニケーションのハンデが大きいのかもしれません。

菊池涼介選手は?

さて以上のことから菊池選手のことを考えてみるとまず守備では問題がないように思います。もちろん少しのきっかけで調子を落としてしまうこともありますが、歴代で見ても菊地選手以上にセカンドとして守備に魅力とがある選手は少ないと思います。特に守備範囲が広く悪い体勢からも正確で強い送球ができるという面ではメジャーに対応した守備であると言えるでしょう。あとはコミュニケーションの部分で信頼を勝ち取ることができるかが鍵となるでしょう。むしろ不安があるとすれば打撃面です。レギュラーとして定着してから2度の3割を達成していますが、ここ3年は2割中盤で過去に日本で3割をずっと打ってきたバッターがメジャーで2割台になってしまったことから考えると相当厳しい結果が予想されます。また足が速いほうですが右バッターということで内野安打の確率も低くなるためどのような結果が待ち受けているか全く予想がつきません。つまり良い意味でも悪い意味でもこれまでメジャーに挑戦してきた選手にいなかったタイプなのが菊池選手です。もしこの菊池選手が守備で活躍し調子を上げて、相乗効果で打撃も好成績を残すことがあれば日本人とっては新たなモデルが生まれることになります。約20年前に海外に渡ったイチロー選手もパワーが主流であったメジャーにテクニックとスピードで勝負し新たな時代を作りました。菊池選手も打撃が重視される今のメジャーを守備で渡り歩くことができれば新たな時代を作ることができるかもしれません。

追記
残念ながら菊池選手は国内残留が決まったようですね。この結果が来年の活躍に必ずつながると思います。

 

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