野球の基本ルール⑧打順について

こんにちは
新宿区マンツーマン野球レッスン
BASEBALL FUTUREの依田です。

前回に引き続き今回も初心者向けに打順について解説していきます。

目次

打順について

攻撃側はバッターが出塁をして本塁まで戻ってくることで1点を取ることができます。最終的にこの得点数が多いチームが勝利となるのが野球です。その得点を奪い合う中でとても重要な意味を持つのが打順です。打順はそのままの意味で打つ順番のことです。つまりどのような順番で誰がバッターボックスに立つのかを記したものが打順なのです。

この打順は前回お伝えした守備位置と同じく1~9番まであります。試合前にスターティングメンバーを決める必要があるのですが、その時に守備位置と同じく打順も決めておきます。そしてこの順番通りに打席に立っていくのです。その為この順番を抜かしたり、間違えてしまうとルール違反となってしまうので注意が必要です。ちなみに守備位置と打順には関わりがない為、どのポジションを守っていようが好きに打順を組むことができます。

打順は1番から順に9番まで打ち終わると次はまた1番に戻ってきます。このことを打順が一巡(いちじゅん)したと表現します。9回まで試合をする場合1回に3つのアウトが必要なので最低でもこの打順が3巡目まで回ることになります。

各打順の特徴
打順は簡単に言えば打つ順番なので打てる可能性の高い選手から1番2番3番、、、と並べていくのも悪くはありません。なぜならばより多く打席が回ってくる1、2、3番に多くチャンスを与える方が得点の可能性が高くなるからです。しかし実はそう単純なものでもありません。それは「打てる選手」と言ってもそれぞれ特徴があるからです。例えば出塁率が高く単打を打つのが上手い選手をA、打率はそこそこでも長打力がある選手をB、また打率が高く足も速い選手をCとします。あなたならばどのように1~3番の打順をつけますか?

はじめに選手一人一人の打席結果を決めておきます。

ケース1

A→単打
B→ホームラン
C→単打

打順がB→A→Cの場合
まず長打力のあるBを1番に持ってきた場合、先頭でいきなりホームランを打ったとします。その後出塁率の高いAが2番としてヒットで出塁し,足の速いCが3番としてさらにヒットを放ったとします。この状況までを見ると無死で1点が入りなおも1,2塁の状況です。

打順がC→A→Bの場合
今度は打順を反対にしてみます。選手個々の打席結果は全く同じだとするとどのような可能性が生まれるでしょうか?

まず、足の速いCの選手がヒットで出塁します。この選手は先ほどのケースでは出塁した時に前の塁にランナーがいた為、盗塁ができませんでしたが今回は先頭のため盗塁を仕掛けることができます。無事盗塁が成功したとしてさらに続くAの選手がヒットを打ちます。2塁にいるCは足が速いのでヒット一本でホームまで帰ってこれるでしょう。この時点で一点が入ります。さらに続くBがホームランを打ちます。こうすると1塁にランナーがいる為2点が入ります。この結果ランナーは残りませんが3番まで終わった段階ですでに3点が入ったことになります。

ケース2

A→セカンドゴロ
B→外野フライ
C→単打

打順がB→A→Cの場合
まずBが外野フライで1アウト、次にAがセカンドゴロで2アウト。そして最後にCが単打で出塁して2アウト1塁。ここから盗塁をしたとして2アウト2塁を作ることができます。

打順がC→A→Bの場合
まずCが単打で出塁します。すかさず盗塁を成功させて無死ランナー2塁。続く2番AのセカンドゴロでCは3塁に進み1アウト3塁。ここで長打力のあるBが外野フライを打ちますが1アウトのため足の速いランナーCはタッチアップで本塁に帰ってきます。この結果一点が入り2アウトランナーなしの状況を作ることができます。

データをもとに結果を予測して打順を組む

このように最初から打席結果が分かっていれば打順を組むのは簡単です。しかし実際にはやってみなければ分かりません。そのため打順を決めるには過去のデータを基に対戦相手との相性を見極めながら細かくシミュレーションを行い、最終的には当日の選手の調子を見て決めていく必要があるのです。様々なタイプの選手たちがいる中、どのような打順で打たせるのかで得点が多く入るかどうかが決まるので打順を決める監督やコーチの責任は重大です。

オーソドックスなパターンとして1番が足が速くて出塁ができる選手、2番がランナーを送れる選手、そしてクリーンアップと呼ばれる3,4,5番の打率や長打力のある選手で点を取るというものがあります。しかし最近のデータによる実績によると2番打者にもっとも優れたバッターを入れる方が得点が入りやすいという2番バッター最強論というものも出てきています。確かに3,4,5番に良いバッターを置くよりも、より多く打席が回ってくる2番に良い選手を持ってくるのは理にかなっているように思います。一選手としては与えられた打順で最高の役割ができるように努力をしていきましょう。

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