マシンバッティングの弊害

こんにちは
BASEBALL FUTURE
(ベースボールフューチャー)です。

あなたはバッティング練習と言えばどのような練習を思い浮かべますか?
・素振り
・ティーバッティング
・フリーバッティング
・実践練習
様々な練習方法のなかで、フリーバッティングなどでよく用いられる練習道具にバッティングマシーンがあります。

バッティングマシーンは私が野球を始めた頃には、すでに当たり前のように練習で使われてきました。しかしバッティングマシーンによる練習は本当に有効なのでしょうか?

もちろんバッティングマシーンによるバッティング練習の利点もあります。
まず1つ目は、バッティングピッチャーがいらないということです。
チームによってはバッティングピッチャーができる選手が少なく、その選手ばかりに頼ってしまうと
その選手が投球過多により怪我をしてしまいます。

2つ目はコントロールが良いということです。バッティングマシーンは性能が良く、ボールさえしっかりしていれば、同じコースに何球もボールを投げてくれます。これはストライクがあまり入らないピッチャーがバッティングピッチャーをするよりも効率が良いでしょう。

3つ目は変化球です。
次の対戦相手のピッチャーによっては、そのピッチャーに合わせた変化球対策が必要になるでしょう。その時に相手投手が投げる球種を投げられる選手がチームにいなければ、変化球対策をすることができません。しかしバッティングマシーンであればある程度同じような球種を設定して練習をすることができます。

このようにバッティングマシーンには確かにメリットがあります。
しかし、それでも私はバッティングマシーンでのバッティング練習は限定的な使い方にとどめることをおすすめします。

その理由は大きく分けて3つあります。
1つ目はバッティングマシーンでは実際の投手のタイミングを掴むことができないことです。
バッターは投手のフォームや腕の振りなどをみてタイミングを合わせて球種、コースを予測してスイングします。

しかしながらバッティングマシーンの場合は、その予備動作となるモーションがなく、ボールが飛んできます。これにより、起こってしまうのは十分なテイクバックやタメのない当てるだけのバッティングです。

マシンは力感もなくボールを入れれば速い球が飛んできます。
その結果本来ピッチングモーションに合わせて取るべきテイクバックやタメを十分に取ることができません。そのままマシンバッティングを続けてしまうと、マシーンに振り遅れないようにコンパクトなバッティングをするようになってしまいます。

コンパクトと聞くと聞こえがいいように感じますが、実際は金属バットに頼った、当てるだけのバッティング練習です。これでは実際のピッチャーと対戦した時は、逆にボールを待ちきれなかったり、
当てるだけのバッティングで、長打が生まれなかったりしてしまいます。

2つ目の理由はボールの回転が実際のピッチャーとは大きく違い、異常な軌道で向かってくるということです。ピッチングは繊細なものです。特にボールへ回転を加える指先の感覚や力の伝え方は複雑です。

その複雑な感覚を流石にマシンでは再現ができません。
その結果。実際にピッチャーが投げてきたボールとは異なった軌道でボールが飛んできます。
あなたも経験があると思いますが、マシンでバッティングをしているとそれほど速い球ではなくても
詰まったり差し込まれたりしてしまうことがあります。

これはピッチャーの投げる球とマシンの投げる球の微妙な軌道の違いから生まれているのです。
当たり前ですが試合でピッチャーがマシンということはありません。
つまりこのマシンの軌道に慣れすぎてしまうことは危険ということになります。

3つ目は
要求通りにしかボールがこないということです。バッティングにおいて狙い通りにきたボールを
綺麗に打ち返すことはあまりありません。むしろ大切なことは多少崩されながらも対応をし、ヒットを打つことです。

それに対し、マシンでは、多少のブレこそあれど、ある程度予想通りのにボールが飛んできます。
その結果慣れてしまえば。気持ちよく綺麗にバッティングができてしまいます。
しかし先ほどもお伝えしたように、いくら綺麗にボールを打ち返す練習をしても、実践では同じコースにボールはやってきません。

以上のような理由から私はバッティングマシーンでのバッティング練習には否定的です。
それよりも近い距離から緩いボールで良いので人が投げたボールをタイミングをとりコースごとに打ち分け、遠くに飛ばそうと練習をした方が良い練習になるでしょう。
遅いボールを練習して速いボールを打てるのか?
という疑問を持つ人もいますが、問題ありません。

速いボールを打つ練習をしなくても、投手のモーションにタイミングを合わせることができていれば、実践では速いボールにも対応することは可能です。

実際に強豪校の多くでも、最近ではマシンバッティングよりも、バッティングピッチャーによる
バッティング練習を優先して行なっています。

プロ野球を見てもバッティングピッチャーという仕事があるように、実際にピッチャーが投げるボールを打つことを重視しています。

ではマシンはいらないのか?と思った人もいるかと思いますが、限定的に変化球の練習やバント練習などにはマシンバッティングを用いて良いのではないかと思います。

なぜならばバントにテイクバックやためはいらず、変化球であればまっすぐに比べればボールを見る時間が十分にあり、テイクバックやタメを作ることができるからです。

あなたのチームもマシンバッティングでは打てているのに試合で打てていなければ、こうしたバッティングピッチャーを使ったフリーバッティングを試してみてはいかがでしょうか?

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