セ・パ交流戦〜なぜパ・リーグが強いのか?〜

こんにちは
BASEBALL FUTURE
(ベースボールフューチャー)です。

プロ野球セ・パ交流戦が開幕しました。交流戦は2005年から始まり,現在まで14回開催されてきました。
14年前ということは、いまの中学生や高校生はまだ生まれているかいないかですから、物心つく頃から交流戦が当たり前としてあったという感覚だと思います。

交流戦が始まった当時は、セ・リーグとパ・リーグの試合はオールスターか日本シリーズしかなかったため、とても新鮮でした。当時は今ほどパ・リーグの人気が高くなく、テレビ放送も少なく、パ・リーグの選手を見ることができて、とても嬉しかった思い出があります。

交流戦の過去14回の結果を見ると、なんと1回を除いて、パ・リーグが勝ち越しているのです。
これは果たして偶然なのでしょうか?
それとも単純にパ・リーグの方がレベルが高いということなのでしょうか?

確かにこの間2005年〜2018年の日本シリーズの結果を見ても、14回中11回パ・リーグの球団が日本一に輝いています。
実際に選手一人一人を見てみても、良い選手が集まっているイメージを持つ方が多いかもしれません。

しかし14年間というスパンで考えると、当時主力だった選手もベテランになっていたり引退したりしているため、一過的にパ・リーグ選手が良いからということでは片付けられないように感じます。
(もちろんそれだけ上手く世代交代ができているということでもありますが)

パ・リーグ優位の原因は一体どこにあるのでしょうか?
私はその原因はDH制にあると思います。
ご存知の通りパ・リーグはセ・リーグとは違い、DH制度があるため、投手が打席に立つ必要がなく指名打者が打順に加わります。
そのためチーム編成として、パ・リーグは必ず1球団に一人は指名打者を用意する必要があるのです。

つまりパ・リーグには野手のレギュラーが9人いることになるのです。
対してセリーグは投手が打席に立つため、野手のレギュラーは8人となります。
この差は思いのほか大きいものです。
交流戦ではDHありの試合となしの試合両方が行われます。

DHなしの試合の場合は互いに条件が同じと言えるでしょう。
セ・リーグの投手は打席に立つ機会が多いから有利と思う方もいるかもしれませんが
そもそも投手の打率は低いため、大した差にはなりません。

また自分の登板する日しか打席に立たないので、打席数も決して多くはありません。
対してDHありの試合はというと明らかにセ・リーグが不利となるのです。
なぜならばパ・リーグの球団はDHとしてリーグ戦で活躍するレギュラー選手を出場させることができますが、セ・リーグの球団はDH専門のバッターがいません。そのため、普段は代打か準スタメンクラスで起用されている選手をDHに充てることになります。
普段からDHとして何十試合も出場している選手と、代打などでたまに出場している選手、どちらが有利であるかは明確です。

ましてパリーグでDHを打っている選手のほとんどは、クリーンナップを打つような選手です。仮にセ・リーグのDHを打つことになる選手がクリーンナップを打てるような選手だとしても、普段の出場機会が少なければ、打席感覚の面で不利となるでしょう。

またDH制は投手を育てるとも言われています。
セ・リーグであれば投手が打席に立つため、ピンチの場面では、前のバッターとの勝負を避けて、ピッチャーが打席に入った時に勝負をすることが多いでしょう。しかしながらDH制のあるパ・リーグではそうはいきません。

全員が野手であるため気をぬくことができないのです。
そうした状況で常に戦っているからこそ、パ・リーグには球界を代表するような投手が多いのかもしれませんね。
こうした制度の違いによるチーム編成事情から、セ・リーグよりもパ・リーグの方が有利に交流戦を戦うことができるのでは
ないかと思います。

そうはいっても同じプロ野球球団である以上、セ・リーグも毎年毎年負け越していれば良い気はしないでしょう。
今年こそはセ・リーグが意地を見せ10年ぶりに交流戦を勝ち越して欲しいと思います。

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